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PHP開発入門
PHP開発はじめの一歩

第2回:大吉?「おみくじ」プログラムを作ろう!

著者:ウノウ  尾藤 正人   2007/7/26
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PHPで開発する時に気をつけたいこと

   これまでに述べたように、PHPを使うと簡単にWebアプリケーションを作成することができます。HTMLに直接プログラムを埋め込むことが簡単にできるPHPは、直感的でわかりやすく容易に習得することができます。

   確かに、HTMLに直接プログラムが書ける手軽さは最初はわかりやすくていいのですが、ちょっと込み入ったアプリケーションを作成しようと思うと逆にシステムが複雑化してしまい、メンテナンス性が下がっていきます。

   そのような状況にならないために、PHPでプログラムを開発するにあたって次のようなことに気をつけるようにしましょう。

ロジックとHTMLを分ける

   PHPはHTMLにプログラムを埋め込むことが簡単にできる言語です。ちょっとした処理を追加するのに、これは大変便利な機能です。それゆえHTMLの中にどんどんプログラムを埋め込んでしまう傾向にあります。

   ロジックがHTMLの中にあると、どんどんプログラムが複雑になってスパゲティ状態になってしまいます。プログラムがスパゲティ化してしまうと、メンテナンス性が下がり開発コストが上がることになります。

   ロジック部分はHTML部分とは完全にわけ、HTML部分ではロジック部分で作成したデータを表示するだけに徹底した方がいいでしょう。


テンプレートエンジンを利用する

   テンプレートエンジンを利用すると、先ほど説明したロジックとHTMLの分離が容易に行えるようになります。テンプレートエンジンには様々なものがありますが、PHPでもっともメジャーなのは「Smarty」です。テンプレートエンジンを利用することで、ロジックとHTML部分を分けることが簡単にできるようになります。


PEARのライブラリを活用する

   PHPにはPEARと呼ばれる様々なライブラリをまとめたものがあります。PEARは簡単にインストールし、使用できるように作られているので、積極的に利用しましょう。PEARのライブラリを利用することで、開発コストを下げられるのです。


MVCフレームワークを活用する

   MVC(Model View Controller)は、「Model - 処理部分」と「View - 表示部分」「Controller - ModelとViewを制御する部分」の3つでアプリケーションを構成する考え方です。元々はGUIアプリケーションを作成するために考えだされた手法ですが、近年はWebアプリケーションへの応用も進んでいます。

   特集記事でPHPのMVCフレームワークに関する記事がありますので、詳しくはそちらの方を参照していただければと思います。



次回は

   次回は、PHPによるWebアプリケーションをインターネットに公開する方法と、その際のセキュリティについて解説します。

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ウノウ株式会社  尾藤 正人
著者プロフィール
ウノウ株式会社  尾藤 正人
CTO
広島市立大学大学院在学中にVine Linux SPARC版の開発を行う。2002年4月、HDEに入社。2003年度未踏ユースプロジェクトに採択され、「みかん - サーバ自動選択型FTPサーバの開発」を行う。退職後、シリコンバレーに語学留学のため渡米。2004年12月、帰国してウノウに参画。写真共有サイト「フォト蔵」を開発中。

ブログ:ベイエリア情報局
http://blog.bz2.jp/


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第2回:大吉?「おみくじ」プログラムを作ろう!
  Apacheの設定(その1)
  Apacheの設定(その2)
  PHPの動作の確認
PHPで開発する時に気をつけたいこと