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オープンソースJ2EE APサーバ JBossの可能性
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第2回:JBossのインストールと初期設定
著者:ダイテックC&D  高橋 康弘   2005/5/6
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ダウンロードとインストール

   前回はJBoss全般の話をしました。今回は必要なファイルをダウンロードしてインストールを行い、簡単な動作確認と基本的な設定まで行っていきたいと思います。手順の流れは次の通りです。
  1. バイナリファイルのダウンロード
  2. インストール
  3. 動作確認
  4. 基本設定

   2005年4月1日時点の最新製品バージョンはJBoss 4.0.1sp1ですが、JBoss Inc.のダウンロードページ(http://www.jboss.com/downloads/index#as)またはSourceForgeのプロジェクトのページ(http://sourceforge.net/projects/jboss/)を参照することで最新バージョンの確認およびダウンロードができます。同じ場所に以前のバージョンや製品候補バージョンも置いてあります。


事前準備

   JBossが動作するためにはJDK 1.4.x(注1)がインストールされている必要があります。Windowsの場合はコマンドプロンプト、Linux系のOSの場合はコンソールから「java -version」と入力し、以下のような応答が表示されればOKです。

C:\tmp>java -version
java version "1.4.2_07"
Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.4.2_07-b05)
Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.4.2_07-b05, mixed mode)
※注1: EJB 3.0プレビュー版を使用する場合はJDK 5が必要ですが、ここではそれについては触れません。

   もしJDK 1.4以上がインストールされていないようでしたら、以下のURLよりダウンロードしてインストールしてください。

Java 2 Platform, Standard Edition, v1.4.2(J2SE)のダウンロード
http://java.sun.com/j2se/1.4.2/ja/download.html

   JBossの実行自体はJREがあればよいのですが、JSPをコンパイルする際にJavaコンパイラが必要になりますので、必ずJDKをインストールするようにしてください。

   次に、環境変数「JAVA_HOME」にJDKがインストールしてあるパス(例えば"C:\j2sdk1.4.2_07")を設定してください。


バイナリパッケージのインストール

   バイナリパッケージをダウンロードします。JBoss Inc.のダウンロードページ(http://www.jboss.com/downloads/index#as)を見ると次のように列挙されています。

JBoss Application Serverダウンロードのページ
図1:JBoss Application Serverダウンロードのページ


   「jboss-4.0.1sp1.xxx」となっているのがバイナリのパッケージで、「jboss-4.0.1sp1-src.xxx」となっているのがソースのパッケージです。「xxx」はファイルの圧縮形式を表していますので、扱いやすい圧縮形式のファイルを選択してダウンロードしてください。「tar.gz」ファイルを展開する場合はロングファイル名に対応したtar(gnutarなど)を使用するようにしてください。

   ファイルをダウンロードしたら展開します。展開する場所=JBossをインストールする場所となります(もちろん一旦tmpディレクトリなどに展開してから移動、コピーしてもかまいません)。

   基本的にJBossをインストールする場所はどこでもかまいませんが、「スペースを含むパス」「半角カナや2バイト文字を含むパス」は避けた方が無難です。例えば"C:\Program Files\jboss"や"C:\Documents and Settings\username\デスクトップ\jboss"といった場所はやめましょう。

   筆者の手元にある環境(Windows XP Professional SP2、JDK 1.4.2_07、JBoss 4.0.1 sp1)で確認したところ、上記のようなパスにインストールしてもJBossの起動は正常に行われましたが、アプリケーション実行時に不可解なエラーなどに遭遇する可能性がありますのでお奨めしません。

   ファイルの展開が終わりましたらJBossのインストールは完了です。これだけです。とても簡単でしたよね?

   なお、以降の説明では、ここでJBossをインストールしたディレクトリのことを「$JBOSS_HOME」というように表現します。また、説明の中で使用されているディレクトリのセパレータ記号は、適宜「/(スラッシュ)」あるいは「\(円記号)」として、利用している環境に合わせて読み替えてください。

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株式会社ダイテックC&D
著者プロフィール
株式会社ダイテックC&D  高橋 康弘
入社以来Windowsを中心としたアプリケーション開発に従事。2000年頃からJavaを扱うようになり、2年ほど前からオープンソースを利用したシステム開発を開始。最近はJBoss+オープンソースの組み合わせでWEBアプリケーション開発に携わることが多い。
資格:JBoss認定コンサルタント


INDEX
第2回:JBossのインストールと初期設定
ダウンロードとインストール
  JBossの起動
  ディレクトリ構造と設定ファイル
  管理ツールの利用制限