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オープンソース営業心得
オープンソース営業心得〜営業とはなにか

第1回:オープンソース黎明期の営業現場
著者:ビーブレイクシステムズ  高橋 明   2005/11/9
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提案活動

   後日、提案・見積りを提出するためにA製鉄を訪問したところ、今回はH部長のとなりに技術担当のS氏が出席していました。「こちらが当社の提案です」と提案資料をH部長に提出したところ、S氏から「御社のオープンソースのDBを用いたシステム開発の実績ではどのようなものがありますか」との質問がありました。

   S氏は商用のDBを採用することに積極的だったと思われ、言葉の端々にオープンソースソフトウェアへの不信感が読み取れました。さすがにいわれっぱなしでは悔しいので、当社の実績や他社の採用状況を細かに説明をしたところ、納得こそしてもらえなかったものの、オープンソースのDBの普及状況について理解していただけたようでした。

提案内容
図1:提案内容

   続いてH部長から「データ移行やアプリケーションの連携には思ったよりお金がかかるんだね。それと、このオープンソースのDBのサポートはどこの会社がやっているの」との質問がありました。オープンソースのDBの製造元が気になる様子だったので、コミュニティとそれをサポートするベンダー、そして構築費用を商用製品を使い続ける場合と比較しながら説明し、一通りの話を終えました。

   コミュニティについての説明時に相手がなにかしっくりきていないと感じたものの、なんとかオープンソースのDBに入れ換えた場合のコストメリットについては納得してもらった様子であり、総合的な印象は悪くなかったと思いました。その場では早々に検討するとの回答をいただいてミーティングを終えました。

   後日、検討状況についてH部長に問い合わせてみましたが、「以前お越しいただいたときと状況は変わっていないです」と抑揚のない返事がきました。以前のような積極性が感じられませんでしたので、これはまずいと思い、近日中の再度ミーティングのアポイントメントを取りつけました。

体制図
図2:体制図

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株式会社ビーブレイクシステムズ 高橋 明
著者プロフィール
株式会社ビーブレイクシステムズ  高橋 明
早稲田大学商学部卒業。大学卒業後日興コーディアル証券にてリテール、法人営業を行う。その後ビーブレイクシステムズの設立に参画し、現在に至る。専門は会計システムに関するコンサルティングセールス。


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