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PostgreSQLの保守を便利にするDB Maintenance&DB Monitor

著者:NECソフト  千葉 富久美   2007/7/27
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ナレッジ機能

   監視項目に対応した運用ナレッジ(障害発生の理由とその解決方法についてのヒント)を参照できます。またシステム固有のナレッジを登録することも可能で、特定のアラート発生時の対応手順を示したり保守サポートグループの連絡先を登録することができます。メールで通知した場合はナレッジ情報も表示されるので、この情報を元に担当者が対応することができます。
ナレッジ参照・蓄積
図9:ナレッジ参照・蓄積
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


スナップショット採取

   スナップショットは、各種システムコマンドを実行して収集したスナップ情報をZIP形式のアーカイブファイルとしてまとめたものです。スナップ情報はシステム関連情報(システムスナップ情報)とデータベース関連情報(PostgreSQLスナップ情報、MySQLスナップ情報)が採取されます。

   詳細な調査が必要な場合、保守サポート部隊に送信するメールに添付して調査を依頼するのに役立ちます。ボタンひとつでスナップショットを作成できるので、個々の情報を調べながら各種コマンドで情報を採取する手間が省けます。

スナップショットの採取
図10:スナップショットの採取
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


InfoFrame DB Monitorの利用例

   InfoFrame DB Monitorでは、次のような利用例が考えられます。


利用例1:容量の閾値が下回った場合に管理者にメールする

   データベースサーバのディスク容量不足でシステムが停止しないようディスク容量を監視し、容量の閾値が下回った場合に管理者にメールするような設定にしておきます。メールを通知された管理者は所定の手順に従った対処(データのバックアップと削除、PostgreSQLであればFULL VACUUM実行など)を実施します。

   あらかじめ手順をナレッジに登録しておくとメール受信時にそれに基づいてスムーズに作業を行うことができます。また、作業の際のノウハウをナレッジに追加登録することで、担当者間で知識を共有することができます。


利用例2:認証失敗数を閾値として不正アクセスを監視

   認証失敗数を閾値として不正アクセスを監視します。また開発フェーズではなく、運用フェーズでのSQL定義命令(DDL文)は、テンポラリ表など業務で定型的に定義を行っているもの以外に不正なユーザ登録や権限の昇格がなされていないか、DDL文を確認することが必要です。この場合、定期レポートを作成し、問題がある場合はデータ参照機能でコネクションの情報やSQL文を確認します。


安定したデータベースの運用を目指して

   データベースを使用する場合は商用/OSSに関わらず、運用計画をきちんとたてるのが重要です。特にOSSDBを使用する場合、システム全体について、どうなった場合にどう対処するか、エラーを発生させないために何をどのように監視し、どう対処するかを明確にしておくことが必要です。

   これは最初に述べたようにデータベース本体の機能ではなくシステムの機能を利用して対処することが多いためです。また商用データベースと異なり、運用に関する情報があまり流通していないため、利用者側でノウハウを蓄積していくことも重要といえます。

   システムのシェルコマンドを組み合わせたり、人手でカバーしたりすることで対応は可能ですが、InfoFrame DB MaintenanceやInfoFrame DB Monitorといった専用のツールを使用することで、より楽に、安定したデータベースの運用することができるようになることを覚えておいてください。

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NECソフト株式会社 千葉 富久美
著者プロフィール
NECソフト株式会社  千葉 富久美
PFシステム事業部所属
メインフレームのデータベース開発・保守・技術支援、PostgreSQLの技術支援・保守サポートを担当してきました。2007年度から、NECのデータベース関連製品全般のプリセールスを行っています。


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