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VMware ESX Server サーバ統合ガイド
VMware ESX Server サーバ統合ガイド

第4回:インストール時の注意点とチューニングポイント

著者:デル   2006/8/14
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VMware ESX Server環境で利用するDell OpenManage

   Dell OpenManageとは、PowerEdgeシステム用のアプリケーション・プログラムを各種取り揃えた統合システム管理ソフトウェアです。このソフトウェアを利用することで、システムのプロアクティブな監視、診断、通知、リモート・アクセスが実行できます。

   OpenManageソフトウェア製品を通して管理されるシステムを、管理対象システムと呼びます。管理対象システム用のアプリケーションには、Server Administratorや、リモート・アクセス・コントローラ(RAC)ソフトウェアがあります。

   Server Administratorは、総合的なシステム管理ソリューションです。統合されたWebブラウザ(Server Administratorホームページ)ベースのグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)と、オペレーティングシステムを通したコマンド・ライン・インタフェース(CLI)を提供し、いずれも、一対一のシステム管理が実施できます(ESX Serverシステムの場合、Server Administratorは、サービス・コンソール内にインストールされます)。

   ネットワーク上のシステムは、Server Administratorを通してローカルからもリモートからも管理できます。Server Administratorは、一対一のシステム管理を総合的にサポートするので、システム管理者はネットワーク全域を監視することができます。

   リモートにある複数のシステムも、中央に配置した管理ステーションから一元管理が可能です。管理ステーションにIT Assistantをインストールすれば、1台から数百台もの管理対象システムを効果的にリモート管理することができます。

   OpenManageの詳細は、デル・サーバに添付されているOpenManage製品ドキュメントCDをご参照ください。また、以下のURLからもご参照いただけます。


   図1は、管理ステーションと管理対象システムとの関連図を示したものです。この図には、管理対象システムにインストールされるオペレーティングシステムとOpenManageに含まれるいくつかのソフトウェア製品も記載されています。

管理ステーションと管理対象システムの構成例
図1:管理ステーションと管理対象システムの構成例
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

※注6: OpenManage Server Administratorは、物理的なハードウェアの管理に使用されるため、ESX Serverのサービス・コンソールのみにインストールします。仮想マシンのゲスト・オペレーティングシステムにはインストールしないでください。

※注7: OpenManage 4.3では、OpenManageストレージ・サービスをサポートしません。


OpenManage Server Administratorのインストールとリモート管理

   Dell OpenManageバージョン4.3のサーバ・サポート・キットでは、RPM対応のOSインストール・ツールが標準提供されるようになりました。Dell PowerEdgeシステム上のVMware ESX Serverにシステム管理ソフトウェアをインストールするときも、このツールが利用できます。この新しい導入手段により、ソフトウェアのインストール時間が短縮され、パッケージ・サイズも抑えられるほか、依存関係のチェック機能も利用できますし、オペレーティングシステムのインストール機能も標準サポートされます。

   本連載では、ESX Server 2.5.1上にOpenManage 4.3をインストールする手順について説明しています。執筆時現在のバージョンは4.3ですが、その後、新しいバージョンのOpenManageがリリースされる可能性があります。バージョン4.3以外のOpenManageをインストールする場合は、まず、デルのWebサイト(http://www.dell.com/vmware)に掲載されているリソースセンターをご覧いただき、サポート対象の構成と、該当する構成に特化したインストール手順について確認するようにしてください。

   次にご紹介する手順は、ESX ServerシステムにOpenManage 4.3をインストールする手順です(このインストール手順では、ESX ServerのインストールCDと、OpenManage CDが必要になります)。

  1. システム管理者の権限(root)で、サービス・コンソールにログオンします。
  2. 次のコマンドを実行して、サービス・コンソールからOpenManage(OM)がインストールできるようにします。
    # omasetup.sh install
  3. プロンプトが表示されたら、ESX ServerのインストールCDを入れます。
  4. OpenManage 4.3のインストールCDを入れたら、次のコマンドを実行してCDをマウントします。
    mount /mnt/cdrom
  5. 次のいずれかのコマンドを使って、OpenManage 4.3をインストールします。
    1. PowerEdge 1855システム、または、リモート・アクセス・カード(RAC)が搭載されていないシステムにOpenManage 4.3をインストールする場合は、次のコマンドを実行します。
      /mnt/cdrom/srvadmin/linux/supportscripts/srva dmin-install.sh -b -w -d
    2. その他の構成では、次のコマンドを実行します。
      /mnt/cdrom/srvadmin/linux/supportscripts/srva dmin-install.sh -b -w -r -d
    3. 次のコマンドを実行して、CDを取り出します。
      eject
  6. 次にSNMPDを構成して、管理コンソールにトラップ(trapsink)メッセージが送信できるようにします。これを行うには、/etc/snmp/snmpd.confファイルを開き、一番下に、次の行を追加してください。
    trapsink <Destination_IP_Address> <community name>

表9:OpenManage 4.3のインストール手順


Server Administratorセッションの開始

   リモート・システム上でServer Administratorセッションを開始するには、Webブラウザを使って次のURLにアクセスします。

https://ホスト名:1311

   このとき、「ホスト名」には、管理対象ノードのシステム名を入力します。「1311」はデフォルトのポートです。管理対象システムのIPアドレスを入力しても構いません。

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デル株式会社
著者プロフィール
著者:デル株式会社
デルはスケーラブル・エンタープライズ戦略の重要な要素の1つとして、VMware社の仮想化技術を用いたサーバ統合ソリューションを提供しています。業界標準技術を採用した、デルのPowerEdgeサーバとDell | EMCストレージから構成されるハードウェアプラットフォームと、仮想化ソフトウェア「VMware ESX Server」、仮想マシン管理ツール「VirtualCenter」、仮想マシンの無停止マイグレーション技術「VMotion」を組み合わせることにより、柔軟でコストパフォーマンスに優れるサーバインフラストラクチャが構築可能です。

http://www.dell.com/jp/


INDEX
第4回:インストール時の注意点とチューニングポイント
  ESX Server 2.5.1ソフトウェアのインストール
  インストール後
VMware ESX Server環境で利用するDell OpenManage
  ゲスト・オペレーティングシステム