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ユーザ企業によるRFP作成奮闘記
ユーザ企業によるRFP作成奮闘記

第3回:システム導入までの道のり〜そして現在
著者:日本軽種馬登録協会   羽部 勉   2006/7/20
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インターネット血統書データベースサービスの現在の状況

   2006年6月で正式オープンしてから1年が経つが、システムは安定稼動をしており、今後も十分運用していけると確信している。ホスティングサービスはさらに低コストなサービスに乗り換えを行っている。また利用者からのアンケートやご意見をもとに、2006年の3月と4月にWebサービスの機能の追加と改善を行い、その充実をはかっている。
インターネット血統書データベースサービス(日本語版トップページ)
図1:インターネット血統書データベースサービス(日本語版トップページ)

財団法人 日本軽種馬登録協会 -- 血統書データベースサービス --
http://www.studbook.jp/


これまでを振り返って

   今回のシステムの調達ではじめてRFPの作成に携わり、当然様々な苦労があった。しかしRFPは企業の選定のみならず、その後の開発においても最後まで基礎資料となるものであり、オープンまでの期間は大変役に立った。

   また今後、様々なシステム開発を行うにあたって今回の経験が活かされると考えられることから、苦労した分だけ有意義であったと感じている。

   入札に参加した企業からは今回作成したRFPが良くできていると誉めていただき、とても嬉しく感じている。なおその企業はRFPをうまく提案書に活かしており、提案書の完成度も高いものであった。

   提案書はRFPに対する答えであり、それを最大限活かすことが可能な技術を持つ企業は、その提案においても高い評価が受けられると考える。これは開発の際の行き違いを少なくし、結果として質の高いシステム構築ができたこともRFPを作成したことによるメリットである。

   また今回の当協会のもう1つの新たな取り組みは、オープンソースを利用したシステム構築にある。はじめてのオープンソースを利用したシステム構築でもあり、不安もあったが、完成してみれば既存の商用データベースを利用したWebサービスと機能面や運用面で遜色なく、費用面まで考えるとかなり有益なものにできあがったといえる。

   最後に、オープンソースの開発者およびそれを支えているコミュニティに参加されている方々には、このようにすばらしいソフトウェアを提供していただいていることを感謝するとともに、その一層の普及を願いたい。

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財団法人 日本軽種馬登録協会
「軽種馬の登録を行い、軽種馬の改良増殖及び資源の涵養並びに競馬の公正な施行に資すること」を目的に設立され、各馬の血統調査、個体識別、科学的技法による親子判定を行い登録しています。登録された馬にはそれぞれの登録証明書が交付され、様々な場所で個体の確認に活用され、競馬の公正な施行や血統の保持に役立っています。

インターネット血統書データベースサービス(フルオープンソースのシステム)
馬名、輸入馬、繁殖成績、血統登録、五代血統表等の最新の公式情報を提供。保有するデータベースは70万件を超え、毎年約3万件が追加されています。
URL:http://www.studbook.jp/

日本軽種馬登録協会  羽部 勉氏
著者プロフィール
財団法人 日本軽種馬登録協会   羽部 勉
情報システム部
1999年入会。協会内での電算システムの運用・管理、関係団体とのデータ交換、WWWサービスの管理などに従事。インターネット血統書データベースサービスの調達に携わり、現在はその運用と次のサービス改善の開発管理を担当している。また当協会が保有する軽種馬データベースの有効活用の一環として、ユビキタス技術を利用した新たな情報提供サービスの調査・研究にも取り組んでいる。


INDEX
第3回:システム導入までの道のり〜そして現在
  ベンダー選定、その選定基準
  キックオフからあっという間に正式オープン
インターネット血統書データベースサービスの現在の状況