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FileMaker Pro
ビジネスの道具としてのデータベースFileMaker Proを使う

第5回:リレーショナル機能を使ったデータベースの作成
著者:パステル   井上 利幸   2006/9/15
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フィールド登録

   フィールドとして最初に登録するのは「見積書番号」です。フィールド名に「見積書番号」と入力し「作成」ボタンを押せばフィールドが設定されます(図2)
フィールド登録画面
図2:フィールド登録画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   見積書番号は本来作成順に自動的に付与された方が便利ですから「オプション」ボタンを押して自動的に次の番号がふられるように「シリアル番号」にチェックを入れます。新規作成したとき、最初から番号が見えている方が便利ですから「作成時」を選択します。

   番号が確実に連続するように、つまり途中でキャンセルしたデータに番号をとられたくなければ「確定時」を選択します。「次の値」に開始番号を設定します。この番号は勝手に変えてもらっては困りますので「データ入力時の値変更の禁止」にもチェックを入れます(図3)。

オプション設定画面
図3:オプション設定画面

   他に「作成日」「見積日」「得意先コード」「得意先名」「見積金額」「消費税」「条件」「税込み金額」のフィールドを作成します。タイプ設定を日付は「日付」とし、見積金額、消費税、税込み金額などを「数字」にします。他は「テキスト」で構いません。


リレーションシップの設定

   得意先は別テーブルに登録し、見積書で得意先コードを入力したら得意先名/部署/担当者名などが自動的に設定されるようにします。そのため、データベースの定義画面で「テーブル」タブを選択して新しいテーブルを登録します。登録するのは「得意先」と「明細」です(図4)。

テーブル登録画面
図4:テーブル登録画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   得意先には得意先コード/得意先名/担当部署/担当者があれば良いのですが、後日連絡や発送のことも考えて、郵便番号/住所/電話番号などのフィールドも作っておきます。次に表の明細テーブルを設定します。明細で必要なのは「品名」「数量」「単価」「金額」ですが、それだけでは各明細がどの見積書の明細なのか内部で区別できません。そこで、明細に見積書番号を設定します。

   3つのテーブルが登録できたら次にこの3つのテーブルの関係を設定します。それが「リレーションシップ」です。データベースの定義で「リレーションシップ」タブを選択すると、作成してあった3つのテーブルが縦型の枠で表示されます。ここで「見積・納品」テーブルの「得意先コード」と「得意先」テーブルの「得意先コード」を結びます。次に「明細」テーブルの「見積書番号」と「見積・納品」テーブルの「見積もり書番号」を結びます(図5)。

リレーションシップ設定画面
図5:リレーションシップ設定画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   明細は見積書を作っているとき、必要に応じて行を増やして行く必要があります。そのため、今結んだ線の中間にある四角の部分をダブルクリックしてリレーションシップ編集の画面を開きます。この画面で明細テーブル側の「このリレーションシップを使用してこのテーブルでのレコードの作成を許可」にチェックを入れます(図6)。これで必要に応じて自動的に明細レコードが生成されます。

リレーションシップ編集画面
図6:リレーションシップ編集画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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有限会社パステル 井上 利幸
著者プロフィール
有限会社パステル  井上 利幸
代表取締役
丸善株式会社で図書館システムを構築しながら、コンピュータ専門誌でExcelやFileMakerの記事を執筆していた。情報系のシステムでみんなが使えるツールを構築する仕事を得意とする。現在はITシステムや情報系システム構築のコンサルタントも引き受けている。


INDEX
第5回:リレーショナル機能を使ったデータベースの作成
  FileMaker Proのリレーショナル機能
フィールド登録
  関数の設定
  ポータルの作成