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ビジネスの道具としてのデータベースFileMaker Proを使う
第4回:誰もが使える検索機能
著者:
パステル 井上 利幸
2006/9/5
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中間一致用索引の生成
検索対象が6万4千件まではExcelでも検索ができます。しかし対象が30万件、50万件と大きくなると書名などの長い文字列から一部の文字を持っているものを検索するのは大変な作業になります。
一般にデータベースではフィールドに索引を作ります。索引では入力されている文字列を先頭文字から順に判断してアルファベット順や漢字コード順に並べておきます。実際に検索するときは元のデータを見るのではなく、あらかじめ作っておいた漢字コード順の書名索引を見に行けば書名順に並んだところから検索できるのとてもはやく見つけることができます。
ところが書名の途中の文字を探すときはこうした索引では見つけることができません。結局すべての書名を見て、それぞれの書名に検索する文字列が含まれているかを見ていかなければいけません。実際の図書館で使われるコンピュータシステムではこうしたデータベースの機能だけに頼らず、様々な工夫を凝らして、書名の一部からでも素早い検索ができるようにしています。
ところがFileMaker Proでは何も工夫しなくても入力された文字列から検索用に単語単位で索引を作ってくれます。英文だけでなく、日本語の文字列に対しても熟語単位で索引を作ってくれます(図6)。
図6:自動作成される索引の確認表示画面
このような中間一致検索用の索引を自動生成してくれるデータベースは私が知る限り世界中にFileMaker Proしかありません。
検索するときは1つのフィールドに複数の検索語を入力できます。例えば書名フィールドに「医学 外国人 留学生」のようにスペース(半角でも全角でも可)で分けて入力します。そのまま「検索」ボタンを押せば一瞬でこの3つの文字列が使われている書名を持った資料が検索できるのです(図7)。
図7:検索語をスペース区切りで複数設定し、AND検索ができます
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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著者プロフィール
有限会社パステル 井上 利幸
代表取締役
丸善株式会社で図書館システムを構築しながら、コンピュータ専門誌でExcelやFileMakerの記事を執筆していた。情報系のシステムでみんなが使えるツールを構築する仕事を得意とする。現在はITシステムや情報系システム構築のコンサルタントも引き受けている。
INDEX
第4回:誰もが使える検索機能
FileMaker Proの柔軟な検索機能
対象レコードの拡大と絞り込み
中間一致用索引の生成
レコード処理