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| はじめに | ||||||||||||||||||
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すでに「ウイルス対策」は、企業のデジタルインフラにおいて必要不可欠な要素となった。多くの企業では「何らかの」ウイルス対策を行っている。しかしそれは、効果的な対策であろうか? もちろん、湯水の如く投資を行い、今考えられるすべての対策を講じることも1つの手ではあろうが、それは現実的ではない。ITセキュリティ対策にもROI(投資対効果)を考える必要がある。 今回は事例を用いて、どのような企業がどういった経緯でウイルス対策製品を導入し、結果的にどのような効果を上げたか、そして今後の課題はどういった観点であるかを検証する。 |
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| 事例1:中小企業 | ||||||||||||||||||
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A社は、不動産の管理・提供を行う、従業員約400名弱の中小企業である。 |
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| ネットワーク環境 | ||||||||||||||||||
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1人に1台のPC環境ではないが、多くの業務を「紙」から「電子データ」へ、「電話/FAX」の通信手段を「電子メール」への移行を行っている。本社内にはネットワークが敷かれており、数台のサーバと百数十台のクライアントPCが接続されている。 ![]() 図1:不動産事業A社のネットワーク環境 |
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| 現在の状況 | ||||||||||||||||||
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多くの中堅/中小企業に当てはまることでもあるが、A社にも専任のITを管理する部門はなく、ネットワーク敷設やサーバの導入などはSI業者に依頼している。ITの利用面では、顧客間での情報伝達のため、電子メールが頻繁に使用されている。 実はA社では、以前に顧客のアドレスから送られてきた電子メールに添付されていたウイルスにより、社内がウイルスに感染してしまった経験がある。そのときはSI業者にオンサイトサポートを依頼し、社内のウイルスを退治するために約1日を要した。また、その間電子メールの停止を余儀なくされた。 A社では、顧客の個人情報を数多く保有していることから、ウイルス/スパイウェアによってもたらされる情報漏洩に関しても、非常に脅威を感じている。 |
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