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Ruby on RailsとAdobe AIRでデスクトップアプリを作る
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第4回:AIRでメニューウィンドウ作成!

著者:ワイズノット  増井 雄一郎   2007/9/25
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付箋紙を表示するプログラムの作成

   さて、前回「第3回:Adobe AIRで付箋風クライアントを作ろう」では、Adobe AIRの開発環境を作り、「はろーわーるど」と表示するプログラムを構築しました。

   今回はこの環境を使って、付箋紙を表示するプログラムを構築しましょう。

今のAIRでできること、できないこと

   前回にも説明しましたが、AIRは「HTML+JavaScript」と「ActionScript 3」を用いた開発スタイルがあります。

   HTML+JavaScriptは、基本的にFirefoxやInternet Explorerなど多くのWebブラウザ上で実現できることは、そのまま行うことができます。そのため、Ajaxと呼ばれるJavaScriptを用いたアプリケーションは、ほぼそのまま動かすことが可能なのです。またセキュリティに関する制約は、今のところ存在していませんので、XMLHttpRequestを使ってすべてのドメインへアクセスすることもできます。

   ActionScript 3を使ったスタイルでは、FlexやFlashで実現できることはすべてできます。さらにAIRの拡張として、ローカルファイルへのアクセスやSQLite3を使ったSQLデータベース、PDFの表示などもサポートされています。また、JavaScriptからActionScriptを呼び出したり、その逆も可能なので、どちらの開発スタイルでも結局は同じことができてしまいます。

   しかし、現在はβ版のため、正式版ではサポート予定ですが、まだ実装されてない項目もあります。例えば、OSネイティブのメニューは現在Mac OS Xでのみのサポートです。また、右クリックで表示されるコンテキストメニューやタスクトレイは将来サポートされる予定です。

   また、現在のAIRはあまり強固なセキュリティモデルを持っていません。将来、セキュリティ機構が組み込まれ、これらの機能が制限される可能性があります。


AIRで付箋紙アプリケーションを作るには

   さて、このAIRを使って付箋紙風のユーザインターフェースを作ってみましょう。

   多くの付箋紙ソフトは、常駐型でタスクトレイなどから、新しい付箋を作ります。しかし、現在のAIRではタスクトレイの操作やコンテキストメニューが表示できません。そこで付箋をコントロールするためのウィンドウを作り、そこに新規付箋ボタンや読み込みボタン、保存ボタンなどを配置しましょう。同時に保存結果などのメッセージを表示するための領域も用意します。

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株式会社ワイズノット 増井 雄一郎
著者プロフィール
株式会社ワイズノット  増井 雄一郎
PukiWikiなどのオープンソース活動を経て、2005年からRuby on Railsに的を絞り、2006年はRubyに関する仕事のみで生計をたてる。これまでのフリー活動から転身し、アメリカ行きを目指して2007年4月に(株)ワイズノットに入社。クロスメディア事業部でSaaSプラットフォームの構築に従事。現在の興味はテキストマイニング。


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