TOPサーバ構築・運用> はじめに
検疫LAN/VPN
企業ネットワーク防御最前線〜検疫LAN/VPNでセキュリティ向上を目指せ!〜

第6回:「攻めの守り」を目指す検疫LAN/VPN導入

著者:NTTデータ先端技術  大西 壮輝   2007/2/20
1   2  3  次のページ
はじめに

   本連載では、LAN検疫やVPN検疫に関して以下の内容を説明してきた。
第1回:LAN/VPN検疫システムの概要
LAN検疫やVPN検疫とはどういうものなのかを紹介し、またその目的や手法について概要を説明した。
第2回:日本版SOX法と企業におけるLAN検疫
検疫に焦点を絞り、日本版SOX法のポイントから解説を行い、日本版SOX法とどのような関連があり、LAN検疫が有効な対策となる項目について説明した。
第3回:企業におけるLAN検疫の実践
日本版SOX法の検討項目の中でアクセス制御などにポイントを絞り、実践するためのポイントや検討するための観点を説明した。
第4回:企業ネットワークにおけるVPN検疫
LAN検疫と同様に日本版SOX法との関係を説明し、また導入に関してのポイントなどを解説した。
第5回:企業におけるIT資産管理
LAN検疫やVPN検疫の基盤となるIT資産管理の重要性や検討項目、また日本版SOX法対応で求められるログ管理に関しても解説を行った。

表1:過去の連載サマリ

   LAN検疫やVPN検疫は、一見すると日本版SOX法と直接関係のない技術だと思われる方も多いと思うが、この連載を通して実際にはIT統括の基盤として非常に重要なソリューションとなることがご理解いただけたと思う。

   最終回では、より実際のアクションにつながるポイントや今後のLAN/VPN検疫の技術動向を総括する。

  • LAN/VPN検疫システムの導入にあたって
  • LAN/VPN 検疫技術の今後について
  • 総括

表2:今回の解説ポイント


LAN/VPN検疫システムの導入について

   LAN/VPN検疫が、1つの検疫ソリューションとして市場が立ち上がり、一般的な認知を受けはじめてから数年が経つ。各組織の情報管理者やIT関連に従事されている方ならば、ソリューションの説明を聞いたり、耳にしたりしたことがあるはずだ。

   ウイルスの蔓延やWinny問題なども関係し、急速に注目を浴びたセキュリティソリューション分野であるだけでなく、一般的にLAN検疫やVPN検疫の有効性は十分理解されるようになった。検疫市場全体を見ても、その導入の動機付けは拡大してきており、今後2〜3年の内にLAN/VPN検疫を導入する企業が増えるであろう。

   以下の図は筆者が特に注目している導入のポイントだ。

導入に関する主要影響要因
図1:導入に関する主要影響要因

   各企業で個々の要因があると考えられるが、この中から特に重要と思われる4つのポイントとその内容について解説する。

1   2  3  次のページ


NTTデータ先端技術株式会社 大西 壮輝
著者プロフィール
NTTデータ先端技術株式会社
EA事業本部 NOSiDEビジネスユニット  大西 壮輝

京都大学大学院情報学修了後、NTTデータに入社。基盤開発フレームワーク作成を経験。現在ではNTTデータ先端技術に出向し、パッケージ(NOSiDE Inventory SubSystem)のプロダクトマネージャーとして従事。特にセキュリティのコンサルティングやIT資産管理、LAN検疫/VPN検疫などに注力。チーフコンサルタント。


INDEX
第6回:「攻めの守り」を目指す検疫LAN/VPN導入
はじめに
  1. 法的義務
  LAN/VPN検疫システムの運用について