まずサン・マイクロシステムズ社のSun Rayシステムを紹介します。端末は独自のファームウェアが搭載されているSun Ray端末を利用します。Sun Rayは独自のプロトコルを通じてサーバ側にあるSun Ray Softwareで管理されたサーバOS環境を表示します。つまり、Sun Rayの環境では端末も限定され、サーバ側のOSもSolarisに限定されます(図2)。
図2:Sun Rayシステム
次に、マイクロソフト社のRDPクライアントを使ったシステムを紹介しましょう。RDPクライアントは、Windows 95以降に開発されたOSに標準搭載されているクライアントソフトウェアです。このRDPクライアントは、Windows Server Terminal Service(Windowsのマルチユーザ環境)にRDPを通じてアクセスし、サーバ側で実行されるアプリケーションをクライアント側に表示します(図3)。
図3:RDPクライアント
この2つの方式はともに、「Solaris(サーバOS)- Sun Ray(端末)」「Windows Server OS(サーバOS)- Windows OS(端末)」であり、「シングルサーバ環境:シングルクライアント環境」となります。
またマイクロソフト社の方式はシンクライアントシステムではありますが、端末側はファットクライアントです。またSun Ray SoftwareはLinux上でも動作しますので、後述する3の形態に近いともいえます。