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開発方法論の本質
開発方法論の本質〜基本に立ち返り本質に目をむけよ〜

第2回:開発プロセスの本質とモデル駆動開発

著者:マイクロソフト   成本正史   2006/10/10
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はじめに

   オブジェクト指向やコンポーネント、サービス指向など開発方法論は次々と新しいものが登場してきた。

   開発方法論とはアプリケーションを構築する上で、対象ドメインをどのように扱うかを規定するものである。しかし実際のプロジェクトに適用しようとした場合、自分はどのような手順で作業をすればよいのか迷うことが多く見受けられる。

   そこで重要なのが開発プロセスだ。つまり開発プロセスは開発方法論を適用するための作業手順を規定するものだといっていいだろう。

   以下の図1をご覧いただきたい。これは1994年から2000年に至るまでのソフトウェア開発プロジェクトの成果に関する統計だ。
ソフトウェア開発プロジェクトの成果 出典:The Standish Group International, Extreme Chaos, The Standish Group International, Inc., 2000
図1:ソフトウェア開発プロジェクトの成果
出典:The Standish Group International, Extreme Chaos,
The Standish Group International, Inc., 2000

   サンプル数3万程度のうち、成功したといえるプロジェクトは30%もない。つまり70%は失敗もしくは非常に困難な状況であったということを示している。これはどこに原因があるのだろうか。

   失敗の具体例としては、スケジュール超過や予算オーバー、仕様通りに動作しないなど理由は複数存在するが、「共通する原因」として考えられるのは「プランニングから構築、テストに至るまでの作業プロセスが未熟である」ということだ。

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マイクロソフト株式会社  成本正史
著者プロフィール
マイクロソフト株式会社  成本正史
デベロッパー&プラットフォーム統括本部
戦略企画本部 戦略担当部長
ファクトリーオートメーションの分野でソフト・ハードの開発を担当し、当時日本ではじめてVBAスクリプトの実装を手がける。1999年にマイクロソフトに入社。COMや.NETに関する開発コンサルティングを行い、現在「アーキテクトエバンジェリスト」として技術面の啓蒙活動中。

・blog「地中海から未来予測」
http://d.hatena.ne.jp/Gianpaolo/


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第2回:開発プロセスの本質とモデル駆動開発
はじめに
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