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Linux+DB2
Linux+DB2のパフォーマンスチューニング

第3回:システムの情報を集める
著者:日本アイ・ビー・エム  田中 裕之、高比良 晋平
2006/4/17
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top

   システム全体の状態や各プロセスの状態を確認するためには、「top」コマンドが使用できます。「top」コマンドでは、下記の情報が取得できます。

(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

  1. uptimeコマンドと同様の情報
  2. 全プロセスのサマリ
  3. CPUの使用状態
  4. メモリの使用状態
  5. 各プロセスの詳細情報

表2:「top」コマンドで表示される情報

   5のプロセスのリストは、デフォルトだとCPUの使用率が高いプロセス順でソートされ、3秒間隔で更新されます。

   通常、稼動中のプロセスを確認したい場合には「ps」コマンドを使用しますが、稼動中のプロセスの中で相対的に負荷が高いプロセスを確認する場合には「top」コマンドで出力される各プロセスの詳細情報を確認します。

   「top」コマンドでは、リソースの使用状況を確認してプロセスの優先度を変更したり、不要なプロセスを終了したりすることで、容易にリソースの解放を行うことできます。各プロセスに関して取得できる情報は以下の通りです。

PID プロセスID
USER 実行ユーザ
PR 優先度
NI NICEレベル
VIRT メモリ使用量(KB)
RES 物理メモリ使用量(KB)
SHR 共有メモリ量(KB)
S プロセスの状態(S=sleeping、R=running、T=traced、D=interruptible sleep、Z=zombie)
%CPU CPU使用率
%MEM 物理メモリ使用率
TIME+ プロセスが開始されてからの総CPU time
COMMAND コマンド

表3:プロセスに関する取得できる情報

Zombieプロセスに関して

   通常、プロセスは終了のシグナルを受け取ると、ファイルのCloseや親プロセスへの通知(親プロセスがすでに終了している場合はinitプロセスに通知)といったプロセスの終了処理を行います。この終了処理を実施している間のプロセスはZombie状態となりますが、この終了処理を完了することができず、プロセスがZombie状態のままになってしまう場合があります。

   Zombie状態となったプロセスはすでに終了したプロセスとして認識されるため、「kill」コマンドによって終了することができません。Zombie状態となったプロセスを終了させるためには、その親プロセスに対してkillコマンドを発行することによって可能となります。

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日本アイ・ビー・エム  田中 裕之
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  田中 裕之
日本アイ・ビー・エム株式会社、Linux アドバンスド・テクニカル・サポート所属
Linuxサポート・センター設立初期よりプロジェクト、案件サポートを実施。現在はソフトウェアとLinuxとの組み合わせでのテストをはじめとする各種検証などを担当。


日本アイ・ビー・エム  高比良 晋平
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  高比良 晋平
日本アイ・ビー・エム株式会社、Linux アドバンスド・テクニカル・サポート所属
2003年に入社以来、一貫して先進Linux関連プロジェクトやLinuxビジネスの開発に従事。現在はxSeriesハードウェア・プラットフォームでのLinuxの技術サポートを担当。


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