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転職成功への近道
転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜

第1回:汎用系SEからオープンソース系SEを目指す(後編) -「バックオフィスからエンドユーザコンピューティングに転職できますか」
2006/9/28
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転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜 転職アドバイザー♯002 齋藤 知章氏
プロフィール
相談者A
相談者Aさん

職種
汎用系システムエンジニア
年齢:28歳
経験年数:3年

現在汎用系エンジニアとして開発を行っているが、将来的に今のままの業務でよいのか不安を感じており、今回転職アドバイザーに相談を行った。

転職アドバイザー♯002 齋藤 知章氏
株式会社ウェブキャリア
転職アドバイザー
齋藤 知章氏

7年間プログラマ/SEを経験した後、6年間システム営業としてシステムのライフサイクル全般を経験。2006年1月に株式会社ウェブキャリアを設立し、主にエンジニアを対象とした転職アドバイスを行っている。


アピールポイントは余さずに

これまでのキャリアの中で培ったスキルや経験は大切なアピールポイントです。できることはできると伝えましょう。

本当に必要な転職かを考える

今のキャリアの中でやり残していることはないか。学ぶべきところはないかを良く考えた上で、本当に転職すべきかを考えましょう。

年齢とキャリアで
立場が決まる


求められるキャリアと立場はある程度年齢によっても決まります。年齢に対しての立場を勤めるのに必要なキャリアやスキルの取得を目指しましょう。

資格はあくまで
指標に


資格を持っていることはマイナスではありませんが、その分野に関しての知識を持っていることを証明するだけのものです。

キャリアの
活かしかたは多様


転職して直接キャリアやスキルを活かせないと思っていても、それを活かせるところはあるはずです。



目標のキャリアを掴む転職をするには
自分のスキルをどうアピールするのか
齋藤氏    オープンソースを目指して転職を希望されているわけですが、これまでに汎用系以外の開発の経験はありますか。

相談者A氏    業務の面ではありませんが、個人的に勉強を目的にプライベートで開発しています。

齋藤氏    それはどんなシステムでしょうか。

相談者A氏    簡単なデータベースと連携した会員情報管理システムです。

齋藤氏    どのような業務を想定して設計しているのでしょう。

相談者A氏    特定の業務は考えていません。あくまでもデータベースを使ったシステム構築の実験を目的にしたものです。

齋藤氏    実際にプログラムを組む体験をすることは良いと思います。ただし、これからチャレンジする時にはきちんと業務を想定した上で設計し、正規化やパラメータのチューニングまで一通りの流れを追ってみてください。

相談者A氏    わかりました。取得しておいたほうが良い資格などはありますか。

齋藤氏    優先順位をつけるとするならば、まずは実体験を積むこと。資格はその次になると思います。資格はあくまでも知識なので、実体験が伴ってこそ活かせるものですから。

   その上で、取得しておいたほうが良い資格としては、Oracle DatabaseのSilverと基本情報処理技術者の2つをお勧めします。データベースは多くのアプリケーションに関連する項目ですし、基本情報処理技術者はコンピュータについての基礎知識を持っているかの指標になっているからです。


これまでのキャリアで活かせるものは
齋藤氏    その他に私がアピールできるポイントはあるでしょうか。

   まず1つには、2004年のプロジェクトで納品までの全工程を経験したのはアピールできる部分だと思います。この時納品したシステムは今も使われているのでしょうか。

相談者A氏    はい。現在も運用管理の面でサポートすることがあります。

齋藤氏    それ以外には、会計に関するプロジェクトに関わったことも評価できますね。会計はどんな業種にもあるわけですから。

相談者A氏    COBOLに関しての経験は今後活かせる面はあるのでしょうか。

齋藤氏    オープンソースかつエンドユーザ向けとなると、基本的に技術基盤はWeb系のものになると思います。すると必然的に開発言語はJavaやPHPが中心となるでしょう。

   ただし、だからといってCOBOLが活用できないわけではありません。事務処理の部分、つまりバックオフィスとの連携では会計につながるバッチですとかCOBOLの知識が必要になる部分があると思います。そういった意味では活用の機会があるといえるでしょう。


気になるポイント
相談者A氏    最近エンジニアにもコミュニケーション能力が求められていると聞きますが、やはりそういったスキルは必要なのでしょうか。

齋藤氏    クローズアップされているポイントですが、それほど難しく考えることはないと思います。やはりエンジニアに求められるのは確かな技術でしょう。

   ただし、エンドユーザ向けのアプリケーション開発では業務をシステム化することが目的となります。仕様を詰める前に、企業として何がしたいのか、どのような方向性を持ちたいかをヒアリングする能力は必要でしょう。

   さらに目指すものを聞いた上で、仕様を詰めるときにはアプリケーションエンジニアの資格を取得したスペシャリストとしてのスキルを使って欲しいと思います。

相談者A氏    しかし面接の際に、コミュニケーション能力についてチェックされているかもしれないのは不安です。

齋藤氏    それは考えないようにしましょう。コミュニケーション能力を高く見せようとしても、それがプレッシャーにつながります。これまでやってきたキャリアと、今持っているスキルをアピールすることを考えましょう。

相談者A氏    ありがとうございました。

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第1回:汎用系SEからオープンソース系SEを目指す(後編) -「バックオフィスからエンドユーザコンピューティングに転職できますか」
  これまでの仕事で経験したこと
自分のスキルをどうアピールするのか