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Ajax4JSFで簡単Ajax!

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第3回:Java Ajaxフレームワーク比較

著者:カサレアル  岡本 充洋

公開日:2007/12/25(火)

タイプ2:既存Ajaxツールキットのラッパー系「jMaki」

既存Ajaxツールキットのラッパー系の代表的なフレームワークは
「jMaki(https://ajax.dev.java.net/)」です。

特徴

jMakiは既存のDojoやYahoo UI Libraryといった実績のあるAjaxツールキットとJSPを連携させることを目的としています。各UIコンポーネントにはJSPカスタムタグの属性から値を設定することができ、両者をうまく連携させることができるようになっています。

リスト3:jMakiを使ったJSPページ

(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

上記JSPで出力される画面
図1:上記JSPで出力される画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

利点:既存のツールキットの知識を生かし、JSPベースのプログラミングが行える

既存のAjaxツールキットのラッパーであるため、Dojoやyahoo ui libraryなどの知識をそのまま生かすことができます。また、ラッピングを行う部分をJavascriptで書けば、他のツールキットに対応することも可能です。

カスタマイズ性を保ちつつ、JSPベースの既存のプログラミングモデルでアプリケーションを構築できることが大きな利点です。

欠点:タグの記述が直感的ではなく、ツールキットの知識が必要

さまざまな既存Ajaxツールキットのラッパーとしての動作を想定しているので、カスタムタグは汎用的な設計となっています。

1つのタグで、描画されるUIコンポーネントの種類や詳細な設定をすべてまかなおうとするので、属性値が肥大化しがちです。また、当然各UIコンポーネントごとにどういった設定項目があるかは異なるので、それを覚えていく必要があり、Ajaxツールキット自体の知識も必要となります。

うまく連携させるには、フレームワーク自体とAjaxツールキットの両方の知識を必要とするのが欠点といえるでしょう。

使いどころ

既存のAjaxツールキットとJSPとの連携を主眼においているのがこのタイプのフレームワークです。

JavascriptやAjaxツールキットの扱いには慣れているが、あくまでJSPを軸にして画面回りの実装を行いたい場合や、両者をうまく連携させたい場合にはマッチするでしょう。 次のページ


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株式会社カサレアル 岡本 充洋
著者プロフィール
株式会社カサレアル  岡本 充洋
プロフェッショナルサービスセンター所属。
エンジニア向けトレーニングの実施や技術コンサルティングなどに従事し、企業への技術支援を行う。その傍ら、各種ユーザーグループでの活動を通してエンジニア同士の情報交換を行い、日々精進を重ねている。
カサレアル:http://www.casareal.co.jp/
ブログ:http://mitsublo.blogspot.com/


INDEX
第3回:Java Ajaxフレームワーク比較
  3つのタイプからAjaxフレームワークを比較する!
タイプ2:既存Ajaxツールキットのラッパー系「jMaki」
  タイプ3:JSF拡張系「RichFaces」「ICEFaces」