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Samba 4.0
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第3回:Samba 3.0.20以降の新機能を追え(2)

著者:たかはしもとのぶ   2007/8/21
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WindowsのGUIからSambaユーザのユーザ名を変更する:Samba 3.0.21〜

   Samba 3.0.21以降ではSambaドメインにおいてユーザ名の変更がサポートされました。例えば、ドメインユーザマネージャを利用している場合、「Rename」メニューからユーザ名を変更することが可能となります。

   この機能を有効化にするには、smb.confで下記のコマンドを入力します。
rename user script = /usr/sbin/usermod -l '%unew' '%uold'

   smbldap-toolsを用いたLDAP環境の場合は、下記のコマンドで設定を行います。

rename user script = smbldap-usermod -r '%unew' '%uold'


ドメインコントローラと通信ができない時でもWinbind機構を利用する:Samba 3.0.23〜

   Sambaには、Windowsドメインのユーザ情報をUNIX側に提供することで、ユーザ管理をWindowsドメインに統合する「Winbind機構」というものがあります。これを使うことで認証を統合することができますが、認証時に毎回ドメインコントローラに問い合わせる必要があります。そのためモバイル環境などでドメインコントローラと通信できない環境では利用できません。

   これに対して、Samba 3.0.23で導入された「winbind offline logon = yes」の設定を行うことで、Winbind機構がログオンに成功したユーザの認証情報をローカルにキャッシュするようになります。そのためドメインコントローラと通信できない環境でも以前にログオンに成功したユーザの認証を行うことできるようになりました。

   現在の状況は以下のようにsmbcontrolコマンドで確認できます。

# smbcontrol winbindd onlinestatus
PID 839: global:Online BUILTIN:Online SAMBA30:Online AD:Offline

   なお、onlinestatus以外にonlineもしくはofflineを指定することで、強制的にオンラインとオフラインを移行させることも可能です。

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たかはしもとのぶ
著者プロフィール
たかはしもとのぶ
1970年生まれ。1993年早稲田大学第一文学部哲学科卒。同年NTTデータ通信株式会社(現:株式会社NTTデータ)に入社。
クライアント・サーバシステム全般に関する技術支援業務を長く勤める。UNIX・Windows等のプラットフォームやインターネットなどを中心とした技術支援業務を行なう中で、接点ともいうべきMicrosoftネットワークに関する造詣を深める。
現在は「日本Sambaユーザ会」スタッフなどを務め、オープンソース、Microsoft双方のコミュニティ活動に関わるとともに、各種雑誌への記事執筆や、講演などの活動を行なっている。


INDEX
第3回:Samba 3.0.20以降の新機能を追え(2)
  UNIX上のログファイルをイベントログ形式で参照する:Samba 3.0.21〜
  UNIX上のログファイルをイベントログ形式で参照する(続き)
WindowsのGUIからSambaユーザのユーザ名を変更する:Samba 3.0.21〜