ここ1〜2年の間に、XMLの利用シーンはこれまで以上に増えてきています。ユーザサイドで身近なところでは、ドキュメント系の正式フォーマットとして採用された例があります。その代表的な例として、Open Data Format(OpenOffice.org)、Open XML(Microsoft Office)があげられます。
XQueryは、XMLへの問い合わせの方法を標準化したもので、RDBにとってのSQLの位置づけと同じものです。XQueryは、XPath、XQL、XML-QL、SQL、OQL(オブジェクト問い合わせ言語)など、様々な言語の特徴を引き継いでいるXML問い合わせ言語「Quilt」をベースとして誕生しました。W3C勧告としてのXQueryは、W3C XML Query WGにより2001年から検討が開始されていましたが、この2007年1月にようやくW3C勧告になりました。
Wolfgang Meierによって2000年から開始されたプロジェクトです。ここ数年間プロジェクトのスピードが落ちていましたが、最近ふたたび開発のペースが増し、2006年9月にバージョン1.0と1.1がリリースされました。XQueryへの準拠度合いの高さ、Javaをベースとしたプラットフォーム非依存な点、索引作成、全文検索機能など、非常に意欲的なプロダクトといえます。標準でSOAPやRESTfulなど様々なI/Fに対応し、eXist単体だけで簡単なWebアプリケーションを作ることができます。本連載のサンプルではeXistを使って説明を行っていきます。