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第2世代/NeoCore XMS
XMLデータベースによる企業情報システム構築の最前線

第1回:NeoCore XMSで紐解くXMLデータベース適用の勘どころ
著者:ウルシステムズ  高橋 嗣   2007/2/1
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NeoCore XMSの特徴

   まず、NeoCore XMSとはどのようなXMLデータベースなのかについて、前述の3つの特徴から見てみよう。
検索性能が高い

   NeoCore XMSが持つ検索の高速性は、第2世代のネイティブ型XMLデータベースが得意とするポイントの1つである。これまで、XMLデータベースは検索が遅く、性能がでないと考えられているケースがあったが、NeoCore XMSにおいてはその問題は払拭されている。

   これはNeoCore XMSがインデックス技術の高度化により、検索性能を大幅に改善しているためだ。USP(米国特許)取得技術の「DPP(Digital Pattern Processing)」というパターン認識技術を用いた独自のインデックス機構を採用し、データ量や複雑さに関わらず、高速な検索性能を実現している。これまでのXMLデータベースが不得意としていた数G〜数百GBのデータ量でも、変わらない検索性能を出すことを可能にしている。


高い柔軟性を持つ

   XMLはもともとスキーマを用いてタグの構造をユーザが自由に定義できるが、スキーマは必要条件ではない。このメリットを最大限に活かすため、NeoCore XMSではスキーマ定義が不要の「ウェルフォームドXML」に対応している。この点がNeoCore XMSの高い柔軟性を生んでいるとともに、XMLデータの構造の変更に強いシステム構築が可能というメリットをもたらしてくれる。

   RDBでは、扱うデータを必ずスキーマによってテーブル定義しなくてはならず、テーブル定義がなくては意味のないデータの集まりになってしまう。XMLデータが持つ「XMLデータ自体に構造とデータが記述されている」というメリットを最大限に活かすには、NeoCore XMSのウェルフォームドXML対応機能が重要となる。


技術者が使いこなせる扱いやすさ

   データベースの扱いやすさは、第2世代のネイティブ型では特に大きく見直されたところである。

   従来のXMLデータベースは、検索言語や高速化のためのインデックスの設定に各社独自仕様を採用しているケースが多かった。このため、期待する性能をだすためには、個々のデータベースの内部構造を熟知した技術者が必須だった。これまでXMLデータベースの普及を阻害していたのは、システム開発時に十分なスキルを持つ技術者がいなかったという理由も大きい。

   この問題を解決するため、NeoCore XMSでは扱いやすさについても大きく注力し、特にオートインデックス機能XQueryの採用の2つにより大幅な改善がなされている。

   オートインデックス機能とはインデックスを自動的に設定する機能のことで、この機能があれば、技術者がインデックス設定のために各社の製品に精通する必要がなくなる。

   またXQueryは、RDBにおける標準問い合わせ言語の「SQL」に相当するものだ。技術者はXQueryさえ覚えていれば、各製品に固有の検索方法を学ぶ必要がなくなるのである。

扱いの容易さにより技術者の調達が容易に
図2:扱いの容易さにより技術者の調達が容易に

   このようにNeoCore XMSは初期のXMLデータベースに比べ、性能を最大限に活用することができる技術者を容易に揃えられる環境が整っているのである。

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ウルシステムズ 高橋 嗣
著者プロフィール
ウルシステムズ  高橋 嗣
前職ではRDBの性能や適用範囲について多くの知見を求められる基幹系システム構築に従事し、設計〜保守運用までを担う。現職では業務コンサルティングに従事する中でXMLDBに出会い、RDBとは異なったXMLDBならではのビジネスソリューションの可能性を追っている。


INDEX
第1回:NeoCore XMSで紐解くXMLデータベース適用の勘どころ
  今求められる性能を備えたXMLデータベース「NeoCore XMS」
NeoCore XMSの特徴
  NeoCore XMSの使いどころ
  仕様変更に強い開発プロセス