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企業サイト内検索
企業情報を活かす検索エンジン新時代

第1回:企業サイトのがっかり検索をなくせ

監修:マーズフラッグ  武井 信也
著者:ThinkIT編集局   2007/2/16
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なぜユーザは検索ポータルを中心に検索するのか

   では、なぜユーザは検索ポータルからきて、検索ポータルへと帰っていくのでしょうか。これには次のような理由があると考えられます。
  • Webサイト内に必要な情報が掲載されていない
  • Webサイト内の必要な情報にアクセスできない/しづらい
  • Webサイト内のどこに必要な情報があるか見つけられない

表1:企業サイト内検索に寄せられる不満

   検索ポータルで、あるキーワードを検索し、企業サイト内のWebページを表示したユーザは、そのページに必要な情報が掲載されているかをチェックします。もし必要な情報が掲載されていない場合、まず「このサイト内に情報がありそうか」を考えるでしょう。

   そこで、まず情報がありそうなページが容易に発見できるかどうかが重要になります。これを判断する1つの基準が、各種メニューやサイトマップなどのユーザナビゲーションの部分です。ユーザナビゲーションにしたがっても必要な情報が見つからなかった場合、ユーザはサイト内検索を使い、キーワードによって検索を行うでしょう。

   しかし検索結果がユーザの期待するものでなかった場合、ユーザは検索ポータルへと戻ってしまいます。これは、ユーザの求めている情報が本当にWebサイト内にある/ないに関わりません。ユーザが見つけられなければ「ない」と同じ意味だからです。

   ある調査では、ユーザが企業サイト内検索を行った場合、検索結果が0であるケースが12%もあるという結果がでています。Webサイトに訪れたユーザがわざわざ検索を行うということは、まず表示したページに情報がなく、さらにナビゲーションでも見つけられなかったということが考えられます。

サイト内検索の上位4%のクエリーで全検索の50%を占めるとの調査結果
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/06/07/12231.html

   この時点で大きなフラストレーションを感じているユーザに、ヒット数0という検索結果を見せた場合、さらにフラストレーションを高めて「がっかり」させることになるでしょう。これは企業サイトにとって、非常な大きなマイナス効果を与えることになります。

   どうすればこのがっかり検索をなくすことができるのでしょうか。まずは企業サイト内検索について考えてみましょう。


企業サイト内検索とは

   企業サイト内検索は、もともとサイトナビゲーションを補助するものとして使われるものでした。小規模なWebサイトでは、カテゴリメニューやサイトマップを見ることで、ある程度、目的の情報が掲載されたWebページを発見することができました。

   しかし数万〜数十万のページから構成される、現在の大規模な企業サイトではすべてのページを表示し、内容を確認していくのは非常に煩雑な作業となります。場合によってはサイトナビゲーションの情報が正しくなかったり、更新されていないために、必要な情報にたどり着けないケースもあるでしょう。

   そこで用意されるようになったのが、企業サイト内検索用の検索窓です。ユーザが知りたい情報を入力し、Webサイト内のすべてのページから検索を行える機能です。これでユーザが必要な情報をWebサイト内から探しだせないという不満が解消できたかに思えましたが、先にも説明したようにキーワードが検索にヒットせず、よりユーザにとってストレスを与える結果となることもありました。

   このストレスは、まだあまり検索エンジンや検索窓が普及していない段階では、不便ではあるものの大きな問題とはなっていませんでした。しかし検索ポータルを利用することが一般的になった現在では、ユーザはより便利なサービスを使うようになってきています。

   つまり、目的のキーワードを見つけるために、使えない企業サイト内検索よりも使える検索ポータルで再検索することが選ばれてしまうのです。

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株式会社 マーズフラッグ 代表取締役社長 武井 信也
監修者プロフィール
株式会社マーズフラッグ  代表取締役社長
武井 信也

学生時代よりプログラミングに魅力を感じ、多くの言語を経験する。システム開発・コンサルティング会社、株式会社サイバーコム設立発起人を経て現職。現在、見える検索エンジンポータル「MARS FLAG」および、見えるサイト内検索エンジン「MARS FINDER」を開発・運営。


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