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VMware ESX Server サーバ統合ガイド
VMware ESX Server サーバ統合ガイド

第6回:ブレード・サーバへの導入

著者:デル   2006/8/18
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ESX Serverソフトウェアのインストール

   ここでは、PE 1855を対象としたVMware ESX 2.5.1 Serverの様々なインストール方法について、概要を説明します。詳細なインストール手順は、「ESX 2.5 Server Installation Guide」や、「Dell PowerEdgeサーバを対象としたVMware ESX Server 2.5.1ソフトウェアの導入 - デプロイメント・ガイド」(下記URLのリソースセンター内)をご参照ください。
「ESX 2.5 Server Installation Guide」
http://www.vmware.com/pdf/esx/esx25_install.pdf
「Dell PowerEdgeサーバを対象としたVMware ESX Server 2.5.1ソフトウェアの導入 - デプロイメント・ガイド」
http://www.dell.com/vmware


CD-ROMを使ったインストール

   ESX Serverソフトウェアをインストールする最も簡単な方法は、CD-ROMドライブを使うことです。CDを使ってESX ServerをPE 1855にインストールするには、USB CDROMドライブが必要です。CDを使ったインストールが最も単純明快であることは確かですが、依然として手動の作業も必要となりますし、多くのブレード・サーバを扱う場合は時間もかかります。

   したがって、最初のインストールはCDから行い、2回目以降はスクリプトを使う方法が実用的です。次のセクションで、このスクリプトを使ったインストール手順を説明します。


スクリプトを使ったインストール

   VMwareは、スクリプトからインストールすることができます。スクリプトにより自動インストールが可能になるため、複数のブレード・サーバにESX Serverを導入する場合は便利です。スクリプトを使ってESX Serverをインストールするには、次の手順を踏みます。

   ESX Serverを導入するサーバのうち1台を、スクリプト・インストールのサポート・サーバとして構成します。このサーバが、ESXのインストールCDの内容を保存したデプロイメント・サーバとなります。

   ESXのマネジメント・ユーザ・インタフェース(MUI)を使って、ブート用フロッピ(またはキックスタート用ファイル)を作成します。このブート・フロッピ(または、PXE対応のキックスタート・ファイル)を使って、ターゲット・サーバを起動します。

   スクリプトを使ったESX Serverソフトウェアの詳細な導入手順は、「ESX 2.5 Server Installation Guide」の「Remote and Scripted Installation」セクションをご参照ください。

   静的なIPアドレスを使ってブート・フロッピのイメージを作成する場合は、ブレード・サーバごとに個別のブート・フロッピを用意する必要があります。DHCPアドレスを使ってイメージを作成する場合は、1つのイメージで複数のブレード・サーバがインストールできます。ESX Serverソフトウェアのインストールには、静的なIPアドレスを使用するよう強くお勧めします。


インストール後の処理

   これまで解説したいずれかの方法でESX Serverをインストールした後は、次の作業を実施してください。


NICの構成

   表2では、ESX Serverの導入時に採用できる4種類のNIC構成例をご紹介しました。以降に、それぞれの構成手順を示します。


構成1

   この構成では、NIC0をサービス・コンソール専用に、また、NIC1をVMkernel専用に割り当てます。NIC1は、VMとVMotionの両方の通信を処理します。この構成方法はデフォルト構成のため、特別な手順は必要ありません。


構成2

   この構成では、NIC0をサービス・コンソールとVMkernelで兼用します。NIC1は、VMkernel専用となります。NIC0はVMotionに加え、サービス・コンソールの通信も処理します。NIC1が処理するのは、VMの通信のみです。この構成を採用するには、次の手順に従ってください。

  1. サービス・コンソールにルート(root)レベルの権限でログインし、vmkpcidivy -iコマンドを実行します。これは対話形式のコマンドで、サービス・コンソールと仮想マシン間にデバイスを割り当てるとき、利用できます。ここではNIC0を構成して、サービス・コンソールと仮想マシンから共有できるようにします。
  2. サーバを再起動します。
  3. MUIを使って、2つの仮想スイッチを作成します。1つは仮想マシン用(NIC0)、もう1つはVMotion(NIC1)用です。

表4:構成2を採用した場合のインストール後の処理

※注4: VMotionを実行するには、全ブレード・サーバでスイッチ名を同一にする必要があります。

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デル株式会社
著者プロフィール
著者:デル株式会社
デルはスケーラブル・エンタープライズ戦略の重要な要素の1つとして、VMware社の仮想化技術を用いたサーバ統合ソリューションを提供しています。業界標準技術を採用した、デルのPowerEdgeサーバとDell | EMCストレージから構成されるハードウェアプラットフォームと、仮想化ソフトウェア「VMware ESX Server」、仮想マシン管理ツール「VirtualCenter」、仮想マシンの無停止マイグレーション技術「VMotion」を組み合わせることにより、柔軟でコストパフォーマンスに優れるサーバインフラストラクチャが構築可能です。

http://www.dell.com/jp/


INDEX
第6回:ブレード・サーバへの導入
  はじめに
  NICの構成
ESX Serverソフトウェアのインストール
  構成3