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メールコンプライアンスの実現
メールコンプライアンスの実現に向けて

第1回:メールを出すことは危険という常識と非常識

著者:ホライズン・デジタル・エンタープライズ  宮本 和明
2006/8/24
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「とにかく全部」の時代は終わった

   これまでは、「とにかく全部保存しろ」「とにかく全部上司にCc:しろ」という時代でした。これはある意味仕方のないことで、なにしろ「基準」がなかったからなのです。しかし、今年に入って企業の内部統制が問われるようになると、メールコンプライアンスの基準も考慮されるようになってきています。

   そして、「とにかく全部」の時代から、コンプライアンスレベルをコントロールし、適切にマネジメントできるシステムに移ってきているのです。Cc:/Bcc:のコントロールは、単に一機能の話ではありません。メールのコンプライアンスに関する、あるフェーズの転換を示す事象の1つといえるでしょう。

本格導入フェーズになった「Bcc:フィルタリング」

   メールのフィルタリング市場の中で、Cc:がついているかどうかをフィルタリングできるソフトウェアはいくつかありました。しかし、Bcc:に関するコントロールまではできるものはありませんでした。

   当社では今年の7月にBcc:がないとサスペンドするような機能を実現するソフトウェアを開発し、本格導入できるフェーズに入りました。これはメールコンプライアンスを意識したものです。

保存メールの完全性を保証する非改ざん証明機能を新たに備えた、電子メールフィルタリング・アーカイブソフトウェアの新バージョン「HDE Mail Filter 3」発表
http://www.hde.co.jp/press/pressrelease/release.php?rd=200606261

HDE Mail Filter 3(フィルタリングのルール設定画面)
図1:HDE Mail Filter 3(フィルタリングのルール設定画面)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   先ほども述べたように「とにかく全部」だった時代から転換期を向かえ、これからが真のメールコンプライアンスの時代のはじまりです。

   今回は、その代表例としてCc:/Bcc:フィルタリングの話から取り上げました。次回は、実際の事故例や設定例を見ながら、具体的にメールフィルタリング・アーカイブの機能について触れていきます。

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株式会社ホライズン・デジタル・エンタープライズ 宮本 和明
著者プロフィール
株式会社ホライズン・デジタル・エンタープライズ  宮本 和明
代表取締役副社長。1997年からLinuxに関するビジネスに取り組み、サーバ管理ソフトウェアHDE Controller、電子メールエンジンHDE Customers Careなどのパッケージソフトウェアの開発に携わる。金融・流通・自治体など様々な業種の電子メール関連システムにも携わり、今後のメールシステムの行く末を見守り続けている。


INDEX
第1回:メールを出すことは危険という常識と非常識
  メールに対する認識
  営業視点からのメールのフィルタリング/アーカイブ
「とにかく全部」の時代は終わった