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RSA Conference Japan 2007 基調講演レポート「マイクロソフトのセキュリティ戦略、最新のセキュリティ脅威のトレンド」

セキュリティRSAイベント

2007/4/25 17:00

新しいセキュリティポータルのプレビューを公開

RSA Conferenceは4月25日と26日の2日間、ザ・プリンスパークタワー東京にて「RSA Conference Japan 2007」を行った。このイベントから基調講演「マイクロソフトのセキュリティ戦略、最新のセキュリティ脅威のトレンド」の内容をお届けする。

マイクロソフト コーポレーション セキュリティ リサーチ&レスポンス ゼネラル マネージャのビニー・ガロット氏は、まずこれまでマイクロソフトが行ってきたセキュリティへの取り組みをデータとともに紹介した。

マイクロソフト コーポレーション セキュリティ リサーチ&レスポンス ゼネラル マネージャのビニー・ガロット氏

マイクロソフト コーポレーション セキュリティ リサーチ&レスポンス ゼネラル マネージャのビニー・ガロット氏

その取り組みを踏まえ、さらにレベルアップするための施策として、新しいセキュリティポータル「Microsoft Malware Protection Center」を発表した。

Microsoft Malware Protection Center Portal Preview
http://www.microsoft.com/security/portal/

今日発表されたのはプレビュー版で、実際のサイト/サービスについては7月から開始されるとのことだ。Malwareのサンプルをユーザから提供してもらう場所であると共に、同サイトは様々な脆弱性についての情報を提供する場になるという。ガロット氏は「このサイトでは、情報提供を行うだけでなく、ユーザの利用環境のリスク評価なども提供していく」と述べた。

先のヤング氏の基調講演でも語られたように、Malwareの製作者の初期の目標である「1つのウイルスを多数のコンピュータに対して感染させる」というものから、近年では「利益を求め、複数のマシンをコントロールし、攻撃を行う」形へと変化していると述べ、「セキュリティの標準」もそれに合わせて改革が行われていると語った。

「1990年代以前は個人や小さなグループで行われていたセキュリティへの対策は、90年代に入って業界標準の作成が行われるようになった。これが現在のセキュリティ業界の基盤となっている。さらに90年代後半では証明書が重要だとシフトしてきている」とこれまでの歴史を語る。

続けて、今後の課題として「脆弱性がある場所・ターゲットの発見」や「攻撃が行われた際にインパクトを最低限に抑える」「ダウンタイムの低減やリカバリ技術の活用」などをあげ、マイクロソフトもそれに対して注力していくとアピールした。

具体的な活動としては、今後アンチウイルスを開発している各社とパートナーシップを強化し、システム全体の保護やラボの設立、Webポータルを通じたコミュニケーションを行っていくとのことだ。

*見出しの文章「多層防御による新しいセキュリティエコシステムの構築」を「新しいセキュリティポータルのプレビューを公開」に訂正します。(2007/04/26)

問い合わせ先

RSA Conference Japan 2007公式サイト

URL:http://www.cmptech.jp/rsaconference/

(ThinkIT編集局  神保 暢雄)