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| 新合弁会社「Asianux Corporation」設立 | ||||
2006年4月26日、ミラクル・リナックス株式会社は新合弁会社「Asianux Corporation」を設立すると発表した。「Asianux Corporation(以下、アジアナックス・コーポレーション)」は日本のミラクル・リナックス株式会社、中国のRed Flag Software Co., Ltd.(以下、Red Flag)、韓国のHaansoft INC(以下、Haansoft)の3国の企業によって5月半ばに設立される予定(中国政府に申請中)の合弁会社である。 AsianuxとはRed Flagとミラクル・リナックスとで共同開発したLinuxディストリビューションであり、2005年にHaansoftが参加し日中韓共同のディストリビューション開発プロジェクトとなった。 ディストリビューション開発が、従来のプロジェクトという形から合弁会社設立という形態に変化したが、その理由は次の通りだという。
Asianux Corporation設立の意義 ミラクル・リナックス株式会社 代表取締役社長 佐藤 武氏は「Asianuxは欧米のRed HatとSUSEと渡り合えるディストリビューションを目指していき、第3のディストリビューションを目指していく」と抱負を述べた。 ![]() ミラクル・リナックス株式会社 代表取締役社長 佐藤 武氏 Asianux 2.0では「ダブルバイトへの完全対応」「先駆けたCGNへの対応」など常に市場のニースに応えてきたが、今後は「日本でニーズのある障害解析対応」などさらなるユーザの声を製品に反映していき、特に行政のIT化に力を入れていくという。3社の協業を通し、アジアのLinuxをエッジからよりミッションクリティカルな分野に使っていくことを視野にいれているといえよう。 「今は中国・日本・韓国での協業だが、そのうちインドなどを含めてアジア規模に広めていきたい。21世紀のITはオープンソースによってアジアが牽引していきたい」 佐藤氏はこのように述べ、今後のアジアナックス・コーポレーションの発展に意欲を見せた。 | ||||
| 合弁会社を中国に設立した理由 | ||||
「エンジニアのリソースが多い。またハードウェア・ソフトウェアベンダーR&Dセンターが多く、開発に適している」 ミラクル・リナックス株式会社 事業戦略室長 兼 アジアナックス・コーポレーション 取締役 マーケティング・事業開発担当 児玉 崇氏はアジアナックス・コーポレーションを北京に設立した理由をこう語った。 グローバルなベンダーは中国に積極的に進出していることもあり、日本ではここ何年か大規模なセンターができるとは考えにくい。しかし中国はソフトウェア産業を国をあげて支援しており、多くのビジネスチャンスが生まれる可能性があるといわれる。開発力の問題も潤沢なエンジニアのリソースが解決するであろう。 ![]() ミラクル・リナックス株式会社 事業戦略室長 児玉 崇氏 | ||||
| 3社合弁会社設立の意義 | ||||
「この3年間、Asianuxプロジェクトという形でAsianuxというディストリビューションを3社で共有してきた。合弁会社設立を機に、他国のパートナー参加を視野に入れつつ、コモンリナックス・プラットフォームを目指していきたい」 Red Flag社のExective PresidentであるChris Zhao氏は今回の合弁会社設立について意欲をみせた。Red Flagは中国リナックスベンダーとして先駆者的存在である。アジアナックス・コーポレーションが北京に設立されることもあり、同社の出資比率は他の2社に比べて大きいという。 ![]() Red Flag社Exective PresidentのChris Zhao氏 中国ではLinux関連ビジネスが毎年35%の成長を遂げているという。中国政府は研究開発などに多大な支援を行っており、Asianuxは中国において大きな発展を遂げるだろう。 「これはITの歴史に一線を引く発表である。Linuxが成功するには大規模に展開できる経済の流れが必要だが、今回はAsianuxというものの下に1つの大きな流通網を構築した」 Haansoft Senior社のDirectorであるDaniel Cho氏は、今回の協業によりアジア各国を結ぶ大規模なAsianuxを展開できる流通網が構築できると自信を見せた。 ![]() Haansoft社のSenior DirectorであるDaniel Cho氏 韓国では2,300の教育機関がAsianuxを導入しており、これは全世界で見ても大きな事例の1つであるという。 | ||||
| Asianuxのビジネスモデル | ||||
グローバルなベンダーのサーバにプリインストールされるロイヤリティがAsianux Corporationの収入源となるという。また、セカンドラインの収入源としてサポートの収入源も見込んでいるそうだ。 OEMビジネスを協業するパートナーについては、技術アライアンスメンバーと協業開発メンバーとに分ける。技術アライアンスメンバーはAsianuxの販売・一次開発を請負うが、協業開発メンバーはAsianuxを共同開発し、メンバーシップレベルを採用するという。 メンバーシップレベルはエンジニアの派遣人数や・提供される開発費によって決まるとのこと。協業開発メンバーはAsianux Insideを付けたOEM製品を提供できる。 ![]() メンバーシップレベル ビジネスモデルの説明の後、売り上げ目標についての発表がされた。 Asianuxでは今後3年間で125百万USドル(144億円)の売り上げを見込んでおり、そのうち日本でのミラクル・リナックスの売り上げの割合は20〜25%になる見通しだという。韓国のHaansoftについては国からの多くの受注を見込んでおり、約70%のシェアを見込んでいるという。中国のRed Flagは50%ほどのシェアを見込んでいるそうだ。 現段階のミラクル・リナックスの日本のLinuxディストリビューションにおけるシェアは20%前後であるが、今後30%のシェアを目指している。そのためにはOEMビジネスが大きなキーワードとなっていくという。 ![]() 協業パートナー またベンダーにとってだけではなく、各ベンダーの得意分野をAsianuxに取り入れていくということはユーザにとってもメリットが大きい。ユーザの要望が取り入れやすくなるだけではなく、サポートを通じても多くの国の事例を通じたノウハウを享受できる。 | ||||
| Asianux 3.0のリリース | ||||
sianuxでは2007年3月にAsianux 3.0をリリースする予定だが、新ヴァージョンでは次の機能が搭載・拡充されるという。
![]() Asianuxのロードマップ 「管理ツールはRed Flagがすでに持っていることがあり、セキュリティについては韓国企業が進んでいる。またAsianuxには多くのパートナーがいるので、各社がそれぞれ得意な部分を取り入れてお客様にソリューションを提供できるという意味で協業の意義が大きい」 児玉氏は最後に各社の強みを製品に反映することで、よりよいディストリビューションを提供していくことができるとまとめた。今後はハードウェアやソフトウェアベンダーとどのように取り組んでいくかがカギだといえるだろう。 | ||||
| Asianuxのユーザ活用事例 | ||||
最後に、中国・韓国・日本の事例についての紹介があった。
中国・韓国・日本の事例 このような事例から、Linuxが可用性やスケーラビリティを求められるミッションクリティカルな分野でも十分活用されていることがわかる。今後はアジアを包括したオープンソースを利用した事例がでてくるのではないかと思われた。 |







