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徹底比較!! Webアクセスログ解析ソフト
徹底比較!! Webアクセスログ解析ソフト

第1回:Webアクセスログ解析ソフトの種類と必要性

著者:システム・ウィーバー  塩田 修一   2005/2/14
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Webアクセスログ解析の必要性

   Webアクセスログ解析は、現在ではインターネット・マーケティング結果を評価する上で最も基本的なデータであるWebアクセスログを解析することです。特に最近では、サイト構築時にSEO(サーチエンジン最適化)やSEM(サーチエンジンマーケティング)を行うことが当たり前になり、Webアクセスログ解析は必須の作業となっています。

   これまで、アクセスログの解析が必要だったのは、主にサイト管理者やサーバ管理者でした。しかしこれからは、PHPやJavaなどを使って動的なWebページを開発するエンジニアやサイト企画者、Webデザイナーも考慮しなければならない時代になりました。

   このWebアクセスログを解析するソフトウェアとして、オープンソースと商用ソフトウェアの両方で多くのソフトウェアが提供されています。今回の徹底比較では、Webアクセスログ解析ソフトの比較を行い、アクセスログ解析に必要な基礎知識とソフトウェアの機能などを紹介します。


アクセスログとは

   アクセスログとは、もともとサーバ管理者やサイト管理者が、Webサーバの動作状況を確認するために保存していたログファイルのことでした。同じものにUNIXやLinuxでOSの動作状況を記録しているシステムログがあります。

   このアクセスログは色々な情報を記録しております。どこからアクセスされたのか、どのリンクから呼び出されたのかなどを記録しており、テキストファイルとして保存されています。以下は、当社のホームページのトップページ(HTMLのみ)のアクセスログです。

12.34.56.78- - [01/Feb/2005:10:00:00 +0900] "GET / HTTP/1.1" 200 9534 "-" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)"

   このように、ブラウザでアクセスされるたびにアクセスログが記録されます。このアクセスログの内容(フォーマット)は以下の通りです(以下は、実際に当社の会社案内ページを問合せページからリンクをクリックしたときのアクセスログです)。

12.34.56.78 - - [01/Feb/2005:10:10:00 +0900] "GET /modules/aboutCompany/ HTTP/1.1" 200 8892 "http://www.systemweaver.jp/modules/contact/" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)"

   先頭のIPアドレスはアクセス元のホストを表しています。ApacheなどのWebサーバの設定で、IPアドレスではなくホスト名に変換して記録することも出来ますが、通常はIPアドレスで保存します。

   その次の"- -"は、通常のHTMLのページであればこのように記録されます。該当ページを参照するのに認証が必要な場合は、ログインIDが記録されます。

   日付と時刻はアクセスされた日時が記録されます。"+0900"とは、グリニッジ標準時から9時間先という意味です。これは日本標準時を意味します。

   "GET…"で始まっている部分はファイルへのアクセス方法です。アクセス方法には、GET以外にPOSTやHEADが記録されます。GETの後ろは、アクセスされたファイル名、次にHTTPのバージョンが記録されます。

   "200"はアクセスされた結果コード(今回であれば200)が記録され、その次の数字である"8892"は転送されたバイト数です。

   次にリファラと呼ばれるものが記録されます。これはどこからリンクされたのかがわかる非常に重要な情報です。このアクセスログからサイト内の「問合せ画面」から「会社概要」ページにリンクしたことがわかります。

   最後にユーザ・エージェントが記録されます。これはどのようなブラウザでアクセスしたのかが記録されます。このアクセスログの例では、Windows XPのインターネットエクスプローラ6.0からアクセスされたことが記録されています。

   なお、最後の2つの「リファラ」と「ユーザ・エージェント」は、Apacheのログ生成の設定でコンバインドにする必要があります。標準形式では記録されませんのでご注意ください。

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システム・ウィーバー
著者プロフィール
有限会社システム・ウィーバー  塩田 修一
オフコン、Windows上の業務アプリケーション開発におけるSE業務を一通り経験し、2000年4月にオープンソースを扱ってWebシステムの開発を行う会社に転職。2002年1月に有限会社システム・ウィーバーを立ち上げる。現在は、オープンソースと商用ソフトを組み合わせたWebシステムの企画・製作を行っている。


INDEX
第1回:Webアクセスログ解析ソフトの種類と必要性
Webアクセスログ解析の必要性
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