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Linuxオープンソース白書2006
成長するLinuxオープンソースビジネス

デル株式会社(Dell Japan Inc.)
著者:エンタープライズマーケティング本部マネージャー  西田 和弘   2006/1/17
スケーラブル・エンタープライズ戦略を推進し、Linuxソリューションのさらなる拡販を目指す

ThinkIT会員特典20%OFF    当社は、IAの1-wayから4-wayサーバーを中心とした汎用性の高い業界標準技術の製品を連携し、システム全体の性能と信頼性の向上を図る「スケーラブル・エンタープライズ」戦略を推進している。顧客のビジネスの成長に応じてシステムを拡張することで、効率のよいIT投資を可能にし、顧客のTCO削減とROI向上への貢献を目指している。

   近年、エンタープライズコンピューティング分野の企業の大規模基幹系システムにおいては、従来メインフレームやUNIXシステムなどのレガシーシステムが主流であったが、業界標準技術ベースのサーバーやストレージへの移行が進んでいる。中でもLinux OSを搭載したIAサーバー製品は、UNIXの代替ソリューションとして、UNIXシステムからIAへの移行によるTCO削減の効果が評価され、企業の基幹系システムとして導入される事例が増えてきている。

   当社は高性能サーバー製品PowerEdgeシリーズで、競合ベンダーの2分の1から3分の1の低価格でRed Hat Enterprise Linuxを提供している。また、Red Hat Enterprise Linux ASを2-way、4-wayサーバー向けに、Red Hat Enterprise Linux ESを1-way、2-wayおよびブレードサーバー向けに、さらにRed Hat Enterprise LinuxWSをHPCC(ハイパフォーマンス・コンピューティングクラスター)を構成する2-way、ブレードサーバー向けに、それぞれ提供している。

   Linuxベースの当社のサーバーの出荷は成長を続けており、調査会社によると、2004年度のLinuxを搭載した国内IAサーバー市場における出荷台数シェアでは第1位となっている。

   当社ではサーバーのほか、高性能ワークステーションDell Precisionシリーズでも、UNIXダウンサイジングや研究開発用途に最適なRed Hat Enterprise Linux WS搭載モデルを提供している。

   Linux分野の戦略的パートナーであるレッドハットとの協業は、Linuxの商用システムとしての可能性を広げレガシーUNIXシステムの移行やOracleデータベースのサポートにまで進化している。投資の保護とTCOにおいて、当社とレッドハットの組み合わせは幅広い支持を得ており、Linuxの商用利用に加え、HPCCなどの科学技術計算の分野でユーザーベースを増やしている。

   当社は、Linuxの分野でレッドハットのほか、オラクル、SAP、アルティリス、ヴイエムウェアなどのLinuxベースのソフトウェアベンダーと提携することにより、当社のプラットフォーム上でのLinuxシステムの価値を拡大し、迅速な導入を推進していく。


最先端技術ベースのコンサルティングを提供

   当社の高性能サーバー製品PowerEdgeシリーズは、1-wayから2-wayのエントリーレベルサーバーからミッションクリティカルな業務向けの4-wayハイエンドサーバー、さらに新しいデュアルコア対応プロセッサーを搭載した各種製品までをラインナップしており、すべての機種で32bitおよび64bit(EM64T)対応のRed Hat Enterprise Linuxプリインストールモデルを提供している。

   また、Linux向けのソフトウェアツールとして、サーバー管理ソフトウェアであるOpenManageやバックアップソフトウェアであるNetVaultなどがある。OpenManageは、当社の全サーバー製品に標準で提供される管理ソフトウェアで、システム管理の対象レイヤーのうち、特にハードウェアレベルでの強固な管理機能にフォーカスし、サーバークライアントネットワーク機器の一元管理を実現していく。

   さらに、当社の技術コンサルティング部門デル・プロフェッショナル・サービス(DPS)では、企業の顧客向けに、Linux(およびWindows)ベースのエンタープライズ製品によるUNIXマイグレーションやHPCCシステム構築サービスを提供している。DPSは、IAサーバーに対してトップクラスのノウハウを持ったエンジニアとパートナー企業の協業により、最先端の技術や構築ノウハウをベースにしたコンサルティングを提供する。


UNIXマイグレーションの強力推進

   当社は、今後も業界標準のサーバーやストレージによるUNIXマイグレーションを強力に推進していく。エンタープライズ製品ラインナップの順次拡充に加え、エンタープライズサービスの強化やDPSのコンサルティングサービスの体制増強などにより、Linuxベースのソリューションのさらなる拡販を目指していく。

書籍紹介
「Linuxオープンソース白書2006
新たな産業競争力を生む、オープンソース時代の幕開け」

※本連載はインプレスより発行の書籍「Linuxオープンソース白書2006」(ThinkIT監修)から一部抜粋し、転載したものです。
Linuxオープンソース白書 2006
■本書の構成
第1部のユーザー企業利用動向では、605社の情報システム管理者に聞いた独自調査データ177点を掲載。プレゼン用に、すべてのデータをCD-ROMに収録。
第2部の事業者動向では現在から将来のLinuxオープンソースビジネスを解説。
第3部の社会動向ではオープンソースの普及に向けて、教育や法律、そして世界各国の政府から地方自治体の取り組みまでを紹介。
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