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第3回:ソースコードからApacheをインストールする基本(前編)

著者:ビーブレイクシステムズ  木下 喜雄   2007/7/26
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ソースコードでインストールする方法

   「第2回:Apacheをインストールしてみるのは難しくない」ではApacheをバイナリパッケージからインストール方法を説明しました。今回はソースコードからApacheをインストールする方法を解説します。

   ソースコードからApacheをインストールする方法は次の通りです。
NO ステップ 概要
1 前提環境整備 インストールするために必要なものを準備します
2 wget Apacheプロジェクトからソースコードをダウンロードします
3 tar ダウンロードしたソースコードを解凍・展開します
4 configure Makefileを生成します
5 make Apacheをビルドします
6 make install Apacheをインストールします

表1:インストールの流れ

   6つのステップに分かれていますが、どれも難しいものではありません。では早速、インストールの準備からはじめましょう。


Step1:インストールの準備

   まずはじめにAapcheをインストールするための準備をしましょう。インストールするためには次のものが必要です。


ディスク容量

   ディスクには少なくとも50MBの空き容量が必要です。またインストールしたAapacheは約10MB程度のディスクスペースを必要とします。なお実際に必要となるディスクスペースは、設定オプションや外部モジュールの選択によって大きく変わります。


コンパイラとビルドシステム

   ApacheをコンパイルするためにはANSIに準拠したCコンパイラが必要です。Apache HTTP プロジェクトでは「GNU C compiler(GCC)」を推奨しています。


   またビルドツールである「make」も必要です。一般的にmakeは「GNU make」で行うのが良いとされています。Apacheをmakeするときも、GNU makeでmakeすることをお勧めします。

   それでは皆さんの環境にgcc、makeが入っているか確認しましょう。そのために次のコマンドを入力して実行してください。

$ gcc -v

   gccがインストールされている場合には、下記のようにgccのバージョンが表示されます。

Using built-in specs.
Target: powerpc-linux-gnu

<省略>

gcc version 4.1.2 20061115 (prerelease) (Debian 4.1.1-21)

   筆者の環境にはgcc 4.1.2がインストールされていることが確認できました。次にmakeを確認しましょう。次のコマンドを入力し、実行してください。

$ make -v

   makeがインストールされている場合、下記のようにmakeのバージョンが表示されます。

GNU Make 3.81

   筆者の環境ではGNU Make 3.81がインストールされていることを確認できました。

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株式会社ビーブレイクシステムズ 木下 喜雄
著者プロフィール
株式会社ビーブレイクシステムズ  木下 喜雄
Javaスペシャリスト。前職ではCobol,VBを用いた大規模流通業向けシステム開発を行う。その現場で大規模システム構築時の開発効率の向上を目指してオブジェクト指向的な考え方を身につける。その後独学でJava言語を習得し、Java専業ベンダーであるビーブレイクシステムズに転職、現在は、Javaを用いた開発だけではなくお客様とのリアルコミュニケーションを実現できるマルチなエンジニアを目指し、日々奮闘中。


INDEX
第3回:ソースコードからApacheをインストールする基本(前編)
ソースコードでインストールする方法
  aprとapr-utilのバージョン
  gpgで改竄チェック