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第5回:ASP.NET AJAXのExtenderコントロール

話者:日立ソフトウェアエンジニアリング  宮崎 昭世   2007/6/6
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ASP.NET AJAXの提供形態

   現在、ASP.NET AJAXは表1のように分割されて提供されています。ASP.NET 2.0 AJAX Extensions 1.0は、「第4回:ASP.NET AJAXを実際に使用する手順」で説明しました。また、ASP.NETで使う場合、Microsoft AJAX LibraryはASP.NET AJAXに含まれるため、本連載では触れません。
パッケージ 概要
ASP.NET 2.0 AJAX Extensions 1.0 前回までで説明したUpdatePanelなどが含まれるパッケージです。正式版としてリリースされています。
ASP.NET AJAX Futures January CTP 将来的にASP.NET AJAX Extensionsとして提供される予定のコントロールなどが含まれるパッケージです(注1)。CTP(Community Technology Preview)として提供されています。
ASP.NET AJAX Control Toolkit Microsoft社ではなくコミュニティベースで開発が進められているコントロール群です。オープンソースであり改変も可能です。ただし、サポートもコミュニティベースであるため、ベストエフォートでのサポートとなります。
Microsoft AJAX Library ASP.NET AJAXのJavaScript部分のみを切り出したライブラリです。JavaやPHPなどASP.NET以外の環境で使う事を想定しています。

表1:ASP.NET AJAXの提供形態

※注1: ASP.NET 2.0 AJAX Extensions 1.0は、できるだけ早く提供することを目指して開発されたため、当初含まれる予定であったコントロールの一部は含まない形でリリースされた。

※注2: ASP.NET AJAX Futures January CTPの次のCTPとして、5月中旬にASP.NET Futures (May 2007)が公開されました。今回解説しているコントロールなどに加え、Silverlightコントロールや動的言語(IronPython と Managed JScript)のサポートが追加になっています。

   今回は、表1に残っている「ASP.NET AJAX Futures January CTP」と「ASP.NET AJAX Control Toolkit」について解説します。量が多いように感じますが、基本的な考え方は同じです。


ASP.NET AJAX Futures January CTP

   まずは、ASP.NET AJAX Futures January CTPについて解説します。

   「第2回:ASP.NET AJAXのインストール」でインストールは済ませてありますので、Visual Web Developer 2005 Express Editionを起動し、新しいWebサイトを作成します。

新しいWebサイトウィンドウ
図1:新しいWebサイトウィンドウ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   新しいWebサイトウィンドウで、テンプレートはASP.NET AJAX CTP -Enabled Web Siteを、場所と言語は任意で選択し、OKボタンをクリックします。

新しいWebサイトの生成時の状態
図2:新しいWebサイトの生成時の状態
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   ここでツールボックスに注目してください。第3回、第4回で使ったASP.NET AJAX -Enabled Web Siteテンプレートで作成したWebサイトの時と変わっていないことがわかるかと思います。

   では、ASP.NET AJAX CTP -Enabled Web Siteは何を提供してくれるのでしょうか。

   実は、CTPではツールボックスへの登録が自動的に行われないようになっているため、何も変わらないように見えているのです。では、ツールボックスにコントロールを追加してみましょう。

   ツールボックスの全般タブの部分で右クリックし、コンテキストメニューで「タブの追加」をクリックします。

ツールボックスへのタブの追加
図3:ツールボックスへのタブの追加
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   追加したツールボックスのタブの名前を指定します。ここでは「AJAX CTP」としてみました。

ツールボックスのタブに名前を付ける
図4:ツールボックスのタブに名前を付ける
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   追加した「AJAX CTP」タブを右クリックし、コンテキストメニューから「アイテムの選択」をクリックします。

コントロールの追加
図5:コントロールの追加
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   ツールボックスアイテムの選択ウィンドウが表示されますので、「参照」ボタンをクリックしてください。

ツールボックスアイテムの選択ウィンドウ
図6:ツールボックスアイテムの選択ウィンドウ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   ウィンドウが表示されますので、今回作成したWebサイトのフォルダ中のBinフォルダにあるMicrosoft.Web.Preview.dllを選択します。

ファイル選択の開くウィンドウ
図7:ファイル選択の開くウィンドウ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   図8のようにいくつかのコントロールが選択された状態になりますので、OKボタンをクリックします。

ツールボックスアイテムの選択ウィンドウ(ファイル選択後)
図8:ツールボックスアイテムの選択ウィンドウ(ファイル選択後)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   以上でツールボックスに新しいコントロールが追加されました(図9)。

ツールボックスにコントロールの追加)
図9:ツールボックスにコントロールの追加
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社 宮崎 昭世
著者プロフィール
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社  宮崎 昭世
仕事ではWindows環境におけるアプリケーション開発の標準化・技術教育などを担当する。Webアプリケーション開発では、個人で作成したC言語のCGIプログラムからはじまり、Perl、ASP、Javaなどを経て現在はASP.NETを主に利用している。

Microsoft MVP for Visual Developer - ASP/ASP.NET
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第5回:ASP.NET AJAXのExtenderコントロール
ASP.NET AJAXの提供形態
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  AJAX Control Toolkitとは