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仮想化技術 完全攻略ガイド
Virtual Server 2005 R2で次期Windows Server環境を試す

第4回:Virtual Serverを理解する(後編)
著者:慶應義塾大学環境情報学部(SFC)学部生  小野 雄太郎
2006/11/16
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はじめに

   前回に引き続き、Virtual Serverの機能について紹介していきます。

VMRC:リモートクライアント

   バーチャルマシンリモートコントロールクライアント(VMRC)は、バーチャルマシンをリモートからコントロールするためのアプリケーションです(図14)。

VMRCを起動
図14:VMRCを起動
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   このVMRCを利用すると、バーチャルマシン上の画面出力を表示できるほか、キー入力やマウス入力を送信することもできます。ネットワーク接続を利用すれば、ゲストOS上のリモートデスクトップ機能などを利用して管理することも可能です。

   さらにVMRCを使えば、OSが起動する前の状態から接続できるのはもちろんのこと、ひとつのバーチャルマシンに複数のVMRCクライアントが同時に接続することも可能です。これはあるユーザーが操作している画面を、ほかのユーザーがVMRCを使って同時に見ることができるので、Virtual ServerのゲストOSをトレーニングなどに利用する際に便利に使えます。


バーチャルマシン追加機能

   バーチャルマシン追加機能は、ゲストOSにインストールするアドイン機能です。ゲストOSにバーチャルマシン追加機能をインストールすることで、仮想環境で動作するゲストOSの動作を最適化し、ゲストOSのパフォーマンスを改善できます。

   このバーチャルマシン追加機能には仮想環境用のデバイスドライバーなどが含まれており、追加機能をインストールすることでパフォーマンスの改善以外にもホストOSとの時刻の同期やVMRCでのマウスコントロール改善などが実現されます。ゲストOSを構成したら、このバーチャルマシン追加機能も忘れずに導入することが推奨されます(図15)。

バーチャルマシン追加機能をインストール
図15:バーチャルマシン追加機能をインストール
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   このバーチャルマシン追加機能は、Windows向けバージョンのほか、Virtual ServerのWebサイトからLinux向けバージョンも提供されています(注2)。


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慶應義塾大学環境情報学部(SFC)学部生 小野 雄太郎
著者プロフィール
慶應義塾大学環境情報学部(SFC)学部生   小野 雄太郎
Microsoft MVP for Windows Server - Networking, Jan 2004 - Jan 2007.
1982年生まれ。エンタープライズネットワークやIPv6といったネットワーク技術のほか、Windows Server Systemの設計や運用などを独学で習得。幅広い分野をひとりでカバーする。MCSEをはじめCCDA/CCNAといったベンダー資格も多数保有する。2004年より慶應義塾大学に在籍中。


INDEX
第4回:Virtual Serverを理解する(後編)
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