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Oracle Special Interview
第1回:アプリケーションサーバの環境向上を果たす「Oracle Fusion Middleware」
日本オラクル株式会社 システム製品統括本部 営業推進部 Fusion Middlewareグループ 担当シニアマネージャー 杉 達也

日本オラクル株式会社
システム製品統括本部 Fusion Middlewareグループ 担当シニアマネージャー
杉 達也

1996年4月に入社。Oracle Fusion MiddlewareのSOA/Java関連マーケティング業務を担当する。

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現在、企業システムにおいてデータベースやアプリケーションサーバは不可欠な存在となっている。求められる高い可用性を備えた企業情報システム基盤を実現する「Oracle Fusion Middleware」にはどのようなメリットがあるのだろうか。

前編となる今回は、システム製品統括本部 営業推進部 Fusion Middlewareグループ 担当シニアマネージャーの杉 達也氏にお話を伺った。

— 現在企業におけるビジネスの中核としてアプリケーションサーバが注目されていますが、どのような取り組みを行っているのでしょうか

杉氏:Oracleでは単にアプリケーションサーバとしてではなく、もう1つ大きな括りとして「Oracle Fusion Middleware」というブランディングを行っています。

データベースと、EPRおよびカスタムのアプリケーションとの間で必要となる機能は多種多様化しています。ただし、そのうち、共通化・標準化できるものも少なくありません。それは、例えばSOAやBI、セキュリティ、アイデンティティマネジメントといった機能になります。

これらを共通化・標準化して、提供することがOracle Fusion Middlewareの目的となります。その中で、一般的に言われるアプリケーションサーバまたはJ2EEサーバに該当するのが「Oracle Application Server」です。

— Oracle Application Serverのコンセプトはどのようなものなのですか
杉氏:Oracle Fusion Middlewareでは「Comprehensive」と「Hot-Pluggable」「Unbreakable」という3つのコンセプトを持っていますが、これはそのままOracle Application Serverにも当てはまります。

— それぞれどのような意味を持つのでしょうか
日本オラクル株式会社 システム製品統括本部 営業推進部 Fusion Middlewareグループ 担当シニアマネージャー 杉 達也 杉氏:まずComprehensiveですが、これは総合的や包括的といった意味合いの言葉です。つまりミドルウェアという領域で必要なもの、機能をすべて提供するというものです。SIやBI、セキュリティといった部分はもちろん、さまざまな要件に対応できる機能を提供します。

続くHot-Pluggableは標準準拠を目指すというものです。例えば、お客様がどのような形で作ったアプリケーションでもJ2EEに準拠していればOracle Application Server上でそのまま動作させることができます。

OracleのSOA関連プロダクトであっても、Oracle製ではないJ2EE準拠のアプリケーションサーバ上でも動作します。逆に他ベンダのアプリケーションサーバ上で利用していたJ2EE準拠のアプリケーションは、Oracle Application Serverでも使うことができます。

最後のUnbreakableは堅牢性という意味合いを持っています。Oracleには基幹系のシステムでデータベースを導入した数多くの実績があり、そこで求められる要件やノウハウを蓄積しています。これらをそのままOracle Application Serverにもフィードバックし、堅牢性を実現しています。

— Oracle Application Serverのメリットや特徴はなにがありますか
日本オラクル株式会社 システム製品統括本部 営業推進部 Fusion Middlewareグループ 担当シニアマネージャー 杉 達也 杉氏:まずOracle Application Serverは徹底したオープンスタンダード準拠を行っています。単に標準に準拠するという意味ではなく、開発陣が積極的にJavaやWebサービスの仕様の策定に参画しているという点があげられます。

特に昨今は、EJB 3.0やJPAの仕様に対してスペックリーダという位置づけで参画しています。これまでのEJB 1.0や2.1の時代には、データベースとのやり取りの箇所で使い勝手が悪いという評価がありました。

EJB 3.0ではこの部分にOracleのコードが使われ、大きく使い勝手を改善しています。リファレンス実装としてSun以外のコードが入ったのは、このEJB 3.0がはじめてだと聞いており、大きな貢献を果たしたと考えています。

— 多くの場合、アプリケーションサーバはデータベースと連携して使用されるものですが、その点でもメリットがあるのでしょうか
杉氏:J2EEサーバへの付加価値として、データベースへのアクセスに関してパフォーマンス向上をさせるための実装をしています。1つがキャッシュのテクノロジー。そしてもう1つがオブジェクト指向とデータ中心の2つの方式によるデータベースアクセスのアプローチです。

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