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徹底比較Microsoft SQL Server vs オープンソースDB
徹底比較!! Microsoft SQL Server vs オープンソースDB

第1回:Windows環境におけるSQL ServerとオープンソースDBの現状
著者:日立システムアンドサービス   鈴木 和義   2006/5/31
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はじめに

   最近、商用データベース(DB)のベンダーが競うように無償のDBを提供しはじめている。一方、オープンソースのDBはエンタープライズで利用するための機能強化を進めるとともに、Win32ネイティブのエンジンやGUIツールの整備などWindows環境での普及に関する強化が進んできている。今回の連載では中小規模のWindows環境を前提として、商用のMicrosoft SQL Server 2005とオープンソースのPostgreSQL、MySQLを比較して紹介していく。

   本連載が、読者のみなさんのDB選択時の一助になれば幸いである。
商用DBの無償エディション

   オープンソースDBが無償であることを魅力と感じ、ユーザが利用するケースが増えてきている。これを意識してかどうかわからないが、商用DBのソフトウェアベンダーが従来の製品ラインナップ(ブランド)の1つとして、無償で利用できるエディションを次々と提供しはじめている。

   今回は「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition」「DB2 Universal Database Express-C」「Oracle Database 10g Express Edition」について触れ、その機能を比較する。

   各社の無償のエディションは有償のエディションに比べ、機能の限定や使用できるハードウェア資源に制限があり、中小規模システム向けの位置付けとなっている。

   そこには手軽に使えるDBを提供し、将来有償のDBにアップグレードしてもらうという提供側ソフトウェアベンダーの戦略がみてとれる。実際にそのためのアップグレードパスが準備されている。

  項目番号 Microsoft SQL Server 2005 Express Edition DB2 Universal Database Express-C Oracle Database 10g Express Edition
1 提供開始 2005年12月 2006年1月 2006年2月
2 同時利用CPU 1CPU 2CPU 1CPU
3 最大メモリ 1GB 4GB 1GB
4 最大DBサイズ 4GB 制限なし 4GB
5 稼動プラット
フォーム
Windows Windows/Linux Windows/Linux
6 管理ツール SQL Server Management Studio Express 構成アシスタント HTML DB

表1:各商用DBの無償エディションの機能説明

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株式会社日立システムアンドサービス 鈴木 和義
著者プロフィール
株式会社日立システムアンドサービス   鈴木 和義
研究開発センタ 評価センタ 主任技師。サービス視点で各社製品の評価・選定に10年以上携わる。また、2005年からIPAのOSS推進フォーラムに参加し、オープンソースのAPサーバの信頼性を評価している。

INDEX
第1回:Windows環境におけるSQL ServerとオープンソースDBの現状
はじめに
  Windowsに対応したオープンソースDB
  中小規模システムでのDB選択が激戦