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サーバ構築・運用
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改めて知っておきたいRed Hat Enterprise Linux 4 - ネットワークサービス編
第2回:3つのファイルサーバ「NFS & FTP & Samba」
著者:
日本ヒューレットパッカード 古賀 政純
006/12/12
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FTPサーバ「vsftp」について
Red Hat Enterprise Linux 4では「vsftp」というFTPサーバが標準添付されています。このvsftpサーバを使用することで、クライアントに対してFTPサービスを提供することができます。
vsftpサーバの主な設定ファイルは以下の通りです。
/etc/vsftpd/vsftpd.conf
全体的な設定
/etc/vsftpd.ftpusers
拒否したいユーザ名を記述
/etc/vsftpd.user_list
アクセス拒否、許可のユーザリスト
表3:vsftpサーバの設定ファイル
匿名ユーザの取り扱いについて
実際にFTPサーバの運用を行う場合、匿名ユーザの取り扱いをどのようにするかを決定し、それに従って設定を行う必要があります。vsftpでの匿名ユーザの取り扱いはvsftpd.confファイルで以下のように登録されています。
匿名ユーザのアップロード:不可
匿名ユーザのダウンロード:可能
表4:vsftpの初期設定での匿名ユーザの取り扱い
匿名ユーザがファイルをアップロードできるようにするためには、/etc/vsftpd/vsftpd.confファイルに「anon_upload_enable=YES」を記述します。また、匿名ユーザでFTPアクセスさせるにはanonftp RPMパッケージのインストールが必要となります。
一般ユーザの取り扱いについて
vsftpは、/etc/vsftpd/vsftpd.confファイルに「userlist_enable=YES」が設定されている場合にvsftpd.user_listを読み込みます。この設定を行うことで、同ファイルに記述されているユーザからのアクセスを拒否することができます。
実際に設定ファイルを変更する前に
Red Hat Enterprise Linux 4のデフォルトのFTPサーバであるvsftpの設定ファイル/etc/vsftpd/vsftpd.confでは、様々な設定を行うことができます。このとき、初期状態がどうだったを後で判断できるように必ずバックアップをとっておくことをお勧めします。
# cd /etc/vsftpd
# cp -a vsftpd.conf vsftpd.conf.org
もしバックアップを取っておらず、初期状態の設定値がわからなくなってしまった場合には、vsftpd.confファイルのマニュアルから確認することができます。
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純
2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。
INDEX
第2回:3つのファイルサーバ「NFS & FTP & Samba」
UNIX/Linuxクライアント向けのNFSサーバ
FTPサーバ「vsftp」について
FTPサーバのまとめ
共有資源へのアクセス制限